ビジネス・レーバー・トレンド2026年3月号
毎月25日更新
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企業におけるデジタル活用と人材育成の進め方
DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進を標榜する企業や、積極的にAI(人工知能)技術を業務に活用する企業が目立ってきた。こうしたなか、デジタル技術に詳しい人材やAIエンジニア、データサイエンティストなどのAI人材をどう確保し、育成するかといった、いわゆる「デジタル人材」の確保・育成も企業にとって重要なテーマとなってきている。中小企業も含めて、どうしたら企業はデジタル活用に人材面でもうまく対応していけるのだろうか。本号では、企業におけるデジタル技術の活用と人材育成をテーマに取り上げた労働政策フォーラムでの報告を紹介し、効果的なデジタル活用を目指す企業に有益なヒントを提供する。
目次
労働政策フォーラム
企業におけるデジタル技術の活用と人材育成
1月に開催した労働政策フォーラムでは、デジタル人材の確保・能力開発に関する研究成果を報告するとともに、公的機関における企業の人材育成支援・DX推進支援の概要、企業によるデジタル活用と人材育成の実践事例をふまえ、これからの企業組織におけるデジタル活用と人材育成のあり方などについて、関係者が議論した。(各報告およびパネルディスカッションの概要は調査部で再構成したものを掲載している。)
(※講師の所属・肩書きは開催当時のもの)
【研究報告】
「デジタル人材」の確保と能力開発~日本企業における「デジタル化」との関連~
【公的機関における支援の取組①】
【公的機関における支援の取組②】
【企業の取組①】
【企業の取組②】
【企業の取組③】
【パネルディスカッション】
2026春闘の賃上げに向けた動き
- 「ベースアップ実施の検討が賃金交渉におけるスタンダード」と掲げる ――経団連の「2026年版経営労働政策特別委員会報告」
- 診療報酬は2026年度、2027年度の2年度平均で3.09%引き上げ。うち賃上げ分は1.70%引き上げ ――2026年度の診療報酬改定
スペシャルトピック
注目度の高い国内のトピックスを、より詳しく紹介します。
- ガイドラインを拡充し、「退職手当」などを追加。待遇差の説明を求めることができることも明確化 ――厚生労働省・労働政策審議会の同一労働同一賃金部会が報告をとりまとめ
- 身体機能が低下した高年齢者の就業継続に向けた施設・設備の改善など、事業者が講じるべき措置を示す ――厚生労働省が「高年齢者の労働災害防止のための指針」を公示
- コンサルティングに追加・強化が必要な能力として、AI活用なども含めた「開発型」支援を提言 ――厚生労働省の「経済社会情勢の変化に対応したキャリアコンサルティングの実現に関する研究会」報告書
国内トピックス
行政、企業、労働組合などの最新動向を、政策課題担当の調査員がわかりやすく紹介します。
- 推定組織率は16.0%で4年続けて過去最低水準 ――厚生労働省の2025年「労働組合基礎調査」結果
- 70歳までの就業確保を措置済みの企業割合は34.8% ――厚生労働省の2025年「高年齢者雇用状況等報告」
- 民間企業に雇用される障がい者数が約70万4,600人と過去最高を記録 ――厚生労働省の2025年「障害者雇用状況」集計結果
地域シンクタンク・モニター定例調査
各地域のシンクタンクのモニターに、地域経済や地域雇用の動向などについて、定期的に調査を実施しています。
<2025年第3四半期(7~9月期)実績および第4四半期(10~12月期)の見通し>
[調査結果の全体概況]
[各地域の調査結果]
- 【北海道】(北海道二十一世紀総合研究所)ラピダスの千歳市への進出でエンジニア・技能職の争奪戦が激化
- 【岩手】(いわぎんリサーチ&コンサルティング)新規求人倍率・有効求人倍率がともに低下、ただし強い人手不足感は継続
- 【宮城】(七十七リサーチ&コンサルティング)生産活動は半導体関連などの動きが鈍いものの、個人消費は家電の売り上げが伸長
- 【山形】(山形銀行やまぎん情報開発研究所)クマ出没や日中関係の経済活動への影響は限定的
- 【福島】(とうほう地域総合研究所)県内に希望する仕事・会社があるかどうかが高校生の将来の県内居住意向を左右
- 【茨城】(常陽産業研究所)人手不足で技術・ノウハウの伝承や人材育成が困難との調査結果。改定後の最低賃金を「高すぎる」とする企業が増加
- 【北陸】(北陸経済研究所)「卸売・小売業」での新規出店にもかかわらず、セルフレジ導入による省人化で新規求人数は減少
- 【東海】(OKB総研)今春に賃上げを「実施する方針」「前向きに検討」の企業割合が前年を上回る
- 【近畿】(アジア太平洋研究所)生産活動やインバウンド需要は弱さが残る。公共投資は万博需要の反動で力強さを欠く
- 【中国】(中国地域創造研究センター)NHKの朝ドラ効果で島根県への観光客が大きく増加
- 【四国】(四国経済連合会)来期の景況感が改善。7割強の企業が「大幅な物価上昇」「人手不足の深刻化」を懸念
- 【九州】(九州経済調査協会)生産活動は半導体関連を中心に堅調。今後は最低賃金の上昇の影響に注視
紹介
労働問題リサーチセンター創立40周年記念シンポジウム「労働の未来図――新時代の労働法・労働政策の課題と展望」
公益財団法人労働問題リサーチセンター(LRC、冲永佳史会長)は昨年10月、設立40周年記念のイベントとして、シンポジウム「労働の未来図-新時代の労働法・労働政策の課題と展望」を開催した。労働界を代表する学識者が、講演や討論を行った。同センターの協力のもと、荒木尚志・東京大学名誉教授による基調講演と、山川隆一・明治大学教授がコーディネーターを務め、水町勇一郎・早稲田大学教授、坂爪洋美・法政大学教授、川口大司・東京大学大学院教授、首藤若菜・立教大学教授の4氏が議論を繰り広げたシンポジウムの概要を紹介する。
第1部 基調講演
荒木尚志 東京大学名誉教授/中央労働委員会 会長
第2部 シンポジウム
| コーディネーター: | 山川 隆一 | 明治大学法学部 教授 |
| シンポジスト: | 水町 勇一郎 | 早稲田大学法学部 教授 |
| 坂爪 洋美 | 法政大学キャリアデザイン学部 教授 | |
| 川口 大司 | 東京大学大学院経済学研究科 教授 | |
| 首藤 若菜 | 立教大学経済学部 教授 |
フォーカス
従業員による営業秘密漏洩の対応策 ―労働法、知的財産法、通報法と個人データ保護法に基づく実務
日本企業のベトナム拠点において、情報管理は重要な課題である。現地で雇用するベトナム人労働者のコンプライアンス意識が十分でないという指摘もあるが、日本人とベトナム人の間で慣習や意識、感覚が異なるという問題もある。そのような前提のもと、社内のルールの作成とその定着は事業の成功と強い関連性がある。例えば、営業秘密の管理のルールが挙げられる。営業秘密の持ち出しや情報漏洩は、どの会社にも起こりうる問題である。そこで、ベトナム子会社における営業秘密漏洩の対応策について、最近の法改正も踏まえて有識者に解説してもらった。(海外情報担当)
海外労働事情
海外情報を担当する調査員が、欧米・アジアを中心に、労働市場・賃金動向・職業紹介・職業訓練・労使関係など様々な視点から最新事情を紹介します。
- アメリカ①
- 19州が2026年1月に最低賃金を引き上げ ―約830万人以上の労働者に効果
- アメリカ②
- VW社とUAWがテネシー州工場の労働協約に暫定合意 ―今後4年間で20%の賃上げなど
- イギリス①
- 障害者・就労困難者向け給付の厳格化の動き
- イギリス②
- 無業の若者に訓練や雇用機会などを提供
- 韓国①
- 正規職転換支援事業を再開
- 韓国②
- 雇用許可制による2026年の受入規模を8万人に設定 ―前年比5万人減
- 韓国③
- 仕事を望まず、休んでいる青年45万人突破
- 韓国④
- 「蔚山広域型ビザ」で造船業に外国人労働者を導入
- 韓国⑤
- 週休手当が超短時間労働者の増加に影響 ―KDIレポート
- 台湾①
- 宿泊業等で外国技術人材の受入れを開始
- 台湾②
- 「就業斡旋料」の違法徴収を厳罰化、史上最高額の罰金も
- カンボジア
- 最低賃金、2026年1月に1%引き上げ月額210ドルに
- EU
- スペイン政府、非正規外国人50万人を正規化へ
- デンマーク
- EU最低賃金指令の一部無効化判決とデンマーク政府の訴え
ちょっと気になるデータ
最近公表された公的統計のなかから、ちょっと気になるデータを統計解析担当の調査員がピックアップし、わかりやすく紹介します。(統計解析担当)
2026年2月25日掲載


