雇用許可制による2026年の受入規模を8万人に設定
 ―前年比5万人減

カテゴリー:外国人労働者

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政府は2025年12月22日、外国人力政策委員会を開催し、2026年の一般雇用許可制による外国人労働者の受入れ割当数を前年の13万人から5万人削減し、8万人に設定したと発表した。新型コロナの流行直後に一時的に高まっていた外国人人材への需要が落ち着いたことや、製造業などの人出不足が緩和傾向にあることを割当数削減の理由として挙げている。

前年比5万人減の8万人を受入れ割当

韓国では、国内労働市場で必要な労働力を確保できない企業が合法的に非専門職外国人労働者を雇用できるよう、2004年に雇用許可制が導入された。この制度は、一般の外国人を対象とする「一般雇用許可制」(在留資格:非専門就業(E-9))と、韓国系外国人を対象とする「特例雇用許可制」(在留資格:訪問就業(H-2))の2つに分かれている。一般雇用許可制では、製造業、農業・畜産業、漁業、建設業、サービス業に限って非専門職外国人労働者の雇用が認められており、受入れ割当数は外国人力政策委員会が毎年決定している。

2026年の受入れ割当数は、前年の13万人から5万人削減し、8万人に設定した。委員会は、新型コロナの流行直後に一時的に高まっていた外国人人材への需要が落ち着いたことや、製造業などの人出不足が緩和傾向にあることを割当数削減の理由として挙げている。実際に、2025年の割当数が13万人であるのに対して、非専門就業(E-9)の査証発給数は11月末時点で48,668人に留まっている。

業種別の内訳は、製造業が5万人、農業・畜産業が1万人、漁業が7,000人、建設業が2,000人、サービス業が1,000人である(表1)。加えて、年途中の人材需要に対応するため、業種を限定しない弾力割当が1万人設けられている。

表1:非専門就業(E-9)2026年受入れ割当人数(単位:人)
  製造業 造船業 農業・畜産業 漁業 建設業 サービス業 弾力割当
2025年 130,000 72,000 2,500 10,000 8,500 2,000 3,000 32,000
2026年 80,000 50,000 - 10,000 7,000 2,000 1,000 10,000

出所:雇用労働部報道資料を基に作成

造船業クオータを製造業に統合

2023年4月から2025年まで暫定的に運用されてきた造船業専用の割当は今年で終了し、今後は従来どおり製造業に統合されることとなった。造船業の企業は製造業割当の外国人労働者を雇用することができるため人材供給に困難は生じないとみられるものの、政府は現場の懸念に対応して人材需給のモニタリングを行い、外国人人材が不足すればすぐに対応するとともに、韓国人の雇用拡大に向けた造船業の労働条件改善の検討も進めるとしている。

首都圏以外への優遇措置を引き上げ

雇用許可制では、事業所ごとに雇用できる外国人労働者数に上限が定められている。首都圏以外の製造業については人手不足などにより、現在、通常の上限に20%上乗せした人数を雇用することが認められている(表2)。人手不足がさらに深刻化していることから、優遇の割合を20%から30%に引き上げる。また、首都圏以外に所在する製造業のUターン企業(海外進出後国内に復帰した企業)に関しては、企業規模を問わず外国人を雇用できるようにする。

表2:製造業の外国人雇用許可人数の上限
韓国人労働者数 雇用が可能な外国人数 ~2025年首都圏以外(20%上乗せ) 2026年~首都圏以外(30%上乗せ)
1~10人 韓国人数+10人 1.2×(韓国人数+10人) 1.3×(韓国人数+10人)
11~50人 30人(韓国人の2倍以内) 36人(韓国人の2倍以内) 39人(韓国人の2倍以内)
51~100人 35人 42人 45人
101~150人 40人 48人 52人
151~200人 50人 60人 65人
201~300人 60人 72人 78人
301人以上 80人 96人 104人

出所:雇用労働部報道資料を基に作成

農業分野の雇用許可事業所を拡大

また、作物栽培業は、外国人の雇用が許可されていたが、このうち、穀物及びその他の食糧作物栽培業については外国人雇用許可人数の上限が定められておらず、制度が利用できなかった。高齢化などの農村の人手不足に対応するため、これを設定し、米や麦の収穫などに外国人を雇用できるようにする(表3)。

表3:農業の外国人雇用許可人数の上限(注1)
業種 営農規模別(㎡)
作物栽培業 施設園芸・特用作物 4,000~6,499 6,500~11,499 11,500~16,499 16,500~21,499 21,500以上
施設キノコ 1,000~1,699 1,700~3,099 3,100~4,499 4,500~5,899 5,900以上
果樹 20,000~39,999 40,000~79,999 80,000~119,999 120,000~159,999 160,000以上
高麗人参・一般野菜 16,000~29,999 30,000~49,999 50,000~69,999 70,000~89,999 90,000以上
豆もやし・種苗栽培 200~349 350~649 650~949 950~1,249 1,250以上
その他の園芸・特用作物 12,000~19,499 19,500~34,499 34,500~49,499 49,500~64,499 64,500以上
穀物 1,750,000~2,499,999 2,500,000~2,999,999 3,000,000~3,749,999 3,750,000~4,999,999 5,000,000以上
その他の食料作物 175,000~249,999 250,000~299,999 300,000~374,999 375,000~499,999 500,000以上
雇用限度 15人 20人 25人 30人 40人

出所:雇用労働部報道資料を基に作成

外国人家事労働者は雇用許可制の対象職種とせず

また、2024年から実施していた、非専門就業(E-9)の労働者が子どもの世話などを行う「外国人家事管理士事業」事業については、追加の家事労働者の導入を行わないことに決定した。

「外国人家事管理士」事業は、非専門就業(E-9)労働者の対象職種として新たに家庭内での家事・育児サービスを追加することを検討するために行われたモデル事業である。2024年8月にフィリピンから100人の労働者を受け入れ、研修終了後9月よりソウル市内の家庭でのサービス提供を開始していた。

外国人家事労働者についても、韓国人労働者同様に最低賃金が適用されており、サービス利用料金は、1時間当たり、2024年は13,700ウォン、2025年は13,940ウォンである。

就労期間は、当初は7か月が予定されていたが、その後計3年間に延長された(当初の7か月を含む)。

2024年11月に実施されたアンケート調査では、利用家庭のサービスに対する満足度は高く、84%が品質に満足していると回答した。一方、コストの適正性については、肯定が37%、否定が32%と同程度の水準であった。また、労働者2人が指定勤務地を離脱したことが報じられている。

政府は、家事・育児サービスを雇用許可制の対象職種に追加することを見送り、すでに入国している外国人家事労働者に対しては、他業種の非専門就業(E-9)労働者と同様に就業期間を延長するとしている。

季節労働者は前年より増加

このほか、農業・漁業分野の雇用主が農繁期に短期間合法的に外国人を雇用できる制度として、季節労働制が実施されている。季節労働者(在中資格「季節勤労(E-8)」)については、農村・漁村の人口減少による人手不足を緩和するため、地方自治体の需要調査結果などを考慮して、前年より1万3,000人増加した、10万9,000人とする。

参考資料

参考レート

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