【四国】(四国経済連合会)
来期の景況感が改善。7割強の企業が「大幅な物価上昇」「人手不足の深刻化」を懸念

地域シンクタンク・モニター定例調査

四国の7~9月期の経済動向は、設備投資が堅調に推移しているほか、個人消費はインバウンド消費で回復するなど、総じて持ち直しの動きが続いていることから、モニターである四国経済連合会は【横ばい】と判断した。10~12期は景気動向調査の結果をもとに【やや好転】とした。雇用動向は、雇用調整実施中の企業割合が低水準にあることから、7~9月期実績、10~12月期見通しともに【横ばい】とした。人手不足感は引き続き強い状況。モニターが実施した調査によると、2026年にかけて懸念する事業リスクとして「大幅な物価上昇」「人手不足の深刻化」を7割超の企業があげた。

<経済動向>

企業業績は好調で、経営者の景況感に明るさが戻る

7~9月期の四国経済は、生産や輸出に足踏みがみられる。設備投資は堅調に推移し、個人消費もインバウンド消費に支えられて全体として回復している。

こうしたなか、企業業績は引き続き好調に推移している。モニターが実施した「景気動向調査(9月調査)」の結果をみると、景気について「既に回復」または「回復傾向」とみる企業の割合は58%で、前回6月調査(58%)から横ばいの状況。

こうしたことからモニターは、7~9月期の地域経済の実績を「一部で足踏みがみられる」ものの「総じて持ち直しの動きが続いている」として【横ばい】と判断した。

10~12月期の見通しについては、同調査(12月調査)によると、現在の四国の景気について「既に回復」または「回復傾向」とみる企業の割合は67%で、前回9月調査(58%)から上昇しており、モニターは「経営者の景況感に明るさが戻っている」として、判断を【やや好転】としている。

<雇用動向>

12月調査では人材が「不足」とする企業が64%

「景気動向調査(9月調査)」によれば、四国に本社を置く企業で雇用調整を実施中の企業の割合は3%で、前回6月調査(2%)からほぼ横ばい。モニターは「引き続き良好な状況」として7~9月期の雇用動向を【横ばい】と判断した。

10~12月期の見通しについても同調査(12月調査)の結果をもとに、雇用調整を実施中の企業の割合は1%で、9月調査(3%)からやや低下して「雇用は引き続き良好な状況」であることから【横ばい】と判断した。

モニターが実施した調査によると、人手の過不足の状況について「不足」または「やや不足」とする企業割合は、12月調査において64%となっている。9月調査の69%から低下したものの、「適正」とする企業の割合(31%)を大きく上回るなど、引き続き人手不足感は強い状況にある。

「南海トラフ地震や台風などによる、大規模災害の発生」を懸念する割合も4割超

モニターが12月に実施した調査で、企業に「2026年にかけて懸念する事業リスク」を尋ねたところ(複数回答)、「大幅な物価上昇」が73%で最も高く、次いで「人手不足の深刻化」(72%)、「労働者の賃金上昇」(64%)、「南海トラフ地震や台風などによる、大規模災害の発生」(42%)などとなっている。

業種別にみると、製造業では、「大幅な物価上昇」が75%で最も高く、次いで「人手不足の深刻化」「労働者の賃金上昇」がともに67%となっている。非製造業では「人手不足の深刻化」(75%)、「大幅な物価上昇」(72%)、「労働者の賃金上昇」(63%)などとなっている。