ビジネス・レーバー・トレンド2026年5月号
原則25日更新
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女性活躍の次のステージに向けて
女性の職業生活における活躍を推進し、豊かで活力ある社会の実現を図るために時限立法された「女性活躍推進法」の施行から10年がたち、この4月からは、男女間賃金差異と女性管理職比率の公表義務の拡大などの拡充が図られるかたちで、「改正女性活躍推進法」として新たなスタートを切った。女性活躍に関する各種指標は改善傾向にあるものの、管理職以上に登用されている女性の割合は2割程度にとどまるなど、働く場面で女性の力が十分に発揮できているとはまだ言えない現状にある。本号では、改正法の施行を目前に控えるタイミングで今後の女性活躍実現に向けた方策について議論した労働政策フォーラムの内容や、新たな男女共同参画基本計画、労働組合の取り組みを紹介し、次の10年間で求められる施策や労使の取り組みを考える。
目次
労働政策フォーラム
あらためて女性の働き方を考える─改正女性活躍推進法の施行に向けて─
2月に開催した労働政策フォーラムでは、4月からの改正女性活躍推進法の施行を見据え、改正法の解説や法改正に伴い企業に求められる取り組みの提起、研究報告や企業事例をふまえ、識者・関係者が今後求められる女性活躍推進に向けた方策などについて議論した。(各報告およびパネルディスカッションの概要は調査部で再構成したものを掲載している。)
(※講師の所属・肩書きは開催当時のもの)
【基調講演】
女性活躍推進法改正を踏まえた取り組みを
──情報公開だけでなく、賃金など男女差異の原因把握と格差解消の取り組みが重要
【解説】
【研究報告】
【事例報告①】
【事例報告②】
【パネルディスカッション】
あらためて女性の働き方を考える─改正女性活躍推進法の施行に向けて─
| 趣旨説明: | 池田 心豪 労働政策研究・研修機構 副統括研究員 |
| パネリスト: | 田上氏、平野氏、橋本氏 矢島 洋子 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 CDIO 主席研究員 |
| コーディネーター: | 佐藤 博樹 東京大学 名誉教授/中央大学ビジネススクール フェロー |
男女間格差
- 2030年代には指導的地位にある人々の性別に偏りがないような社会を目指す ――第6次男女共同参画基本計画
- 男女賃金格差の現状と労働組合の取り組みの好事例を報告 ――連合の「2026春季生活闘争 3.8国際女性デー全国統一行動中央集会」
国内トピックス
行政、企業、労働組合などの最新動向を、政策課題担当の調査員がわかりやすく紹介します。
- 70歳までの就業確保措置の実施率40%以上の達成をめざす。処遇改善を図る企業への助成措置の強化も ――厚生労働省の新たな「高年齢者等職業安定対策基本方針」
- 学校卒業見込者のマッチングに向けた支援や、就労にあたって困難な課題を抱える者への支援などを施策の基本に据える ――厚生労働省が2030年度までの「青少年雇用対策基本方針」を策定
- 戦略分野における産業界と協働した人材育成の拡充や職務に必要な情報の「見える化」などを盛り込む ――厚生労働省が「第12次職業能力開発基本計画」を策定
- 就職内定率は大学生が92.0%(2月時点)、高校生は90.7%(12月時点)といずれも90%超 ――大学・高校の2026年3月卒業予定者の就職内定状況
- 最低賃金の引き上げで、45%の中小企業が最賃を下回る従業員の賃金を引き上げ――日本商工会議所・東京商工会議所「中小企業における最低賃金の影響に関する調査」
地域シンクタンク・モニター定例調査
各地域のシンクタンクのモニターに、地域経済や地域雇用の動向などについて、定期的に調査を実施しています。
<2025年第4四半期(10~12月期)実績および2026年第1四半期(1~3月期)の見通し>
[調査結果の全体概況]
[各地域の調査結果]
- 【北海道】(北海道二十一世紀総合研究所)懸念される大雪の影響による個人消費の落ち込み。強い人手不足感が継続
- 【岩手】(いわぎんリサーチ&コンサルティング)依然として強い人手不足感。建設業では今後の採用活動の見通しを「非常に厳しい」とみる企業が7割弱
- 【宮城】(七十七リサーチ&コンサルティング)経済動向は今期・来期ともに「横ばい」。民間設備投資はDX関連が堅調も、建設では見直し・見送りが増える見込み
- 【山形】(山形銀行やまぎん情報開発研究所)鉱工業生産指数が1年ぶりに低下するも、山形新幹線のダイヤ正常化で観光関連が改善
- 【福島】(とうほう地域総合研究所)最低賃金引き上げに対して約半数の企業が価格転嫁で対応
- 【茨城】(常陽産業研究所)今期の景況判断が改善。価格上昇に対して消費者が少しずつ慣れてきているとの見方も
- 【北陸】(北陸経済研究所)景況判断は中東情勢の影響でさらに悪化する可能性も。石川県では震災からの復興需要で建設業の求人が増加。
- 【東海】(OKB総研)生産活動が増加基調で今期の経済動向は「やや好転」。男女間の賃金格差は全国平均よりも大きく、管理職に占める女性比率は全国平均を下回る
- 【近畿】(アジア太平洋研究所)アジア向けの半導体等電子部品の輸出が好調の一方、インバウンド需要は中国人客の減少で免税売り上げが減少
- 【中国】(中国地域創造研究センター)関税引き下げで10月は米国向け自動車輸出が伸びたものの、11月以降は生産計画見直し・部品の需要減が相次ぐ
- 【四国】(四国経済連合会)今期の景況感が改善。2026年度の新入社員の初任給(予定)を引き上げる企業の割合は約7割に及ぶ
- 【九州】(九州経済調査協会)プラスで推移していた実質賃金が4月以降は中東情勢の影響でマイナスを予想
海外労働事情
海外情報を担当する調査員が、欧米・アジアを中心に、労働市場・賃金動向・職業紹介・職業訓練・労使関係など様々な視点から最新事情を紹介します。
- アメリカ①
- 「登録見習い制度」の利用拡大に向け、実施要件を緩和 ―連邦労働省
- アメリカ②
- H-1B(専門職)ビザの「最低限支払うべき賃金水準」引き上げ案を提示 ―連邦労働省
- アメリカ③
- AI企業が政策提言 ―「効率化の利益を労働者に還元」など
- アメリカ④
- サプライチェーンにおける労働搾取排除に向けた「評価ツール」を公開 ―連邦労働省
- ドイツ①
- 「基礎保障給付」受給者の「就労能力」をめぐる課題 ―ジョブセンター職員意識調査
- ドイツ②
- 男女賃金格差は、前年と変わらず
- 中国
- デジタル人民元の活用による農民工賃金未払い対策の新展開
- 韓国①
- 「AI雇用マッチングサービス」の成立数が大幅に増加 ―雇用労働部調査
- 韓国②
- 中小企業賃金労働者の副業率は2% ―中小ベンチャー企業研究院「一時休職と副業実態分析調査」
- 台湾
- 中高齢者雇用支援を拡充 ―労働部、制度緩和で再就職とシニア人材活用を後押し
- ILO①
- 日本が労働安全衛生に関するILO条約第155号を批准 ―G7で2カ国目
- ILO②
- 失業率は横ばいも雇用の質の改善は停滞 ―ILO報告書
- デンマーク①
- 競業避止条項・顧客引き抜き禁止条項への規制と実態調査
- デンマーク②
- 圧縮労働型週4日勤務の実験を実施
- デンマーク③
- 「並行社会法」はEU人種平等指令違反の可能性 ―欧州司法裁判所判断
- デンマーク④
- 移民の割合は12.6% ―デンマーク統計局調査、「非西欧」からの増加が顕著
ちょっと気になるデータ
最近公表された公的統計のなかから、ちょっと気になるデータを統計解析担当の調査員がピックアップし、わかりやすく紹介します。(統計解析担当)
2026年4月27日掲載


