ビジネス・レーバー・トレンド2026年6月号
原則25日更新
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労働組合が賃上げとともに求めていること ――休日、働き方改革、格差是正に関する取り組みの注目事例
近年の春季労使交渉では賃金の引き上げに大きな関心が寄せられているが、労働組合は賃金以外の労働条件やテーマについても経営側と活発な議論を交わしている。格差の是正、人手不足への対応、労働時間短縮、健康確保、働き方改革、能力開発など、重要なテーマが散在するなか、今回の2026春闘では、どのような目立った交渉・協議事項があったのだろうか。本号では、賃上げだけでなく、年間休日数の拡大、休息確保と労働の質が上がる働き方、規模間・地域間の格差是正といった特色あるテーマについても交渉・協議を行った労働組合の取り組み事例を紹介する。
目次
労働組合取材
調査部では、2026春闘で賃上げだけでなく、それ以外の特色ある労働条件やテーマについても経営側と交渉・協議を行った労働組合を取材した。2025年の春の労使交渉から、3カ年計画で年間休日数の5日増に取り組んでいる自動車総連(東京都港区)、労働協約改定項目として業務時間外の連絡ルールの整備や創造性を高める働き方の整備の検討を求めた電機連合(東京都千代田区)、地域からの人材流出への危機感から賃金水準の格差是正で工夫した取り組みを進めるJAM山陰(島根県松江市)の事例を掲載する。
- 2027年までの3カ年で「年間休日5日増」を春の闘争方針に掲げ、初年度だけで約300組合が増加を達成 ――自動車総連の年間休日増の取り組み
- 業務時間外の連絡ルールの整備の検討や、創造性を高めるための余白時間の設定の労使論議を ――電機連合が労働協約改定項目で初めて要求
- 本部方針よりも高い賃上げ要求を掲げることで、他地域への「人財」流出防止に尽力 ――JAM山陰の地域間格差是正の取り組み
ビジネス・レーバー・モニター定例調査
雇用動向や人事労務管理面での変化・課題などについて、モニター委嘱先(企業、事業主団体、産業別労組、単組)を対象に、企業・団体には年4回、労働組合には年2回、アンケート調査を実施しています。
<産別・単組調査 2025年度第2回>
- 前年に続き多くの組合で高水準かつ格差是正分を上乗せした要求を提出。要求超えの賃上げ額を達成した組合も ――【産別労組】2026春闘ヤマ場までの賃上げ要求・回答状況など
- 目立つ賃上げ・一時金の満額回答。初任給や企業内最低賃金の増額の獲得も ――【単組】2026春闘ヤマ場までの賃上げ要求・回答状況など
連合運動
- 相談件数の合計は1万8,277件で、メールでの相談は前年から増加 ―連合の「なんでも労働相談ホットライン」2025年年間集計報告
- 就業経験者の58.5%が仕事や職場に不満を感じつつも、3人に2人は「何も行動していない」 ――「連合および労働組合のイメージ調査2026」
国内トピックス
行政、企業、労働組合などの最新動向を、政策課題担当の調査員がわかりやすく紹介します。
- 一般会計の総額は35兆433億円。三位一体の労働市場改革の推進などに重点 ――厚生労働省の2026年度予算
- HR部門でのAI活用に向けた対応として、安全性・公平性・透明性の確保などを提言 ――経団連の「HR部門におけるAI等の活用に関する報告書」
海外労働事情
海外情報を担当する調査員が、欧米・アジアを中心に、労働市場・賃金動向・職業紹介・職業訓練・労使関係など様々な視点から最新事情を紹介します。
- アメリカ①
- 残業代支給対象拡大の差し止め命令に対する控訴を取り下げ ―連邦労働省
- アメリカ②
- ニューヨークで鉄道スト ―賃上げめぐる交渉が決裂、3日間で収束
- ドイツ①
- 企業の「オフィス回帰」で仕事満足度が低下、母親の負担感強まる ―WSI調査
- ドイツ②
- 2025年の労使団体交渉を総括 ―WSI報告
- ドイツ③
- 求職者支援改正法、7月1日施行へ ―市民手当を基礎保障に改称
- フランス
- 「ロシェ・グループ」に「注意義務法」違反で賠償命令 ―パリ司法裁判所、国外事業の「ビジネスと人権」リスクに対する初の判決
- 中国
- AIによる業務代替を理由とする安易な解雇は違法 ―杭州人民法院判決
- インド
- ギグワーカーを「保護」する州法の成立状況
- OECD①
- スキルの活用は労働者の賃金や仕事の満足度にプラスの影響 ―OECD報告
- OECD②
- 労働所得に対する税負担率、OECD諸国平均で4年連続上昇
- ILO
- ストライキ権はILO条約で保護 ―国際司法裁判所が見解
ちょっと気になるデータ
最近公表された公的統計のなかから、ちょっと気になるデータを統計解析担当の調査員がピックアップし、わかりやすく紹介します。(統計解析担当)
2026年5月27日掲載


