【四国】(四国経済連合会)
今期の景況感が改善。2026年度の新入社員の初任給(予定)を引き上げる企業の割合は約7割に及ぶ

地域シンクタンク・モニター定例調査

四国の2025年10~12月期の経済動向は、設備投資が堅調に推移しているほか、個人消費はインバウンド消費に支えられており、総じて持ち直しの動きとなっていることから、モニターである四国経済連合会は【やや好転】と判断した。1~3月期は景気動向調査の結果をもとに【横ばい】とした。雇用動向は、雇用調整実施中の企業割合が低水準にあることから、10~12月期実績、1~3月期見通しともに【横ばい】とした。人手不足感は引き続き強い状況。モニターが実施した調査によると、2026年度の新入社員の初任給(予定)を引き上げる企業の割合は68%にのぼった。

<経済動向>

経営者の景況感に明るさが戻る

10~12月期の四国経済は、生産で足踏みが続いているものの、経営者の景況感に明るさが戻っている。設備投資が堅調に推移し、個人消費もインバウンド消費に支えられ、全体として回復が続いている。

こうしたなか、企業業績は引き続き好調に推移している。モニターが実施した「景気動向調査(12月調査)」の結果をみると、景気について「既に回復」または「回復傾向」とみる企業の割合は67%で、前回9月調査(58%)から上昇している。

こうしたことからモニターは、10~12月期の地域経済の実績を「総じて持ち直しの動きがみられる」として【やや好転】と判断した。

1~3月期の見通しについては、同調査(3月調査)によると、現在の四国の景気について「既に回復」または「回復傾向」とみる企業の割合は66%で、前回12月調査(67%)からほとんど変化がないことから、モニターは判断を【横ばい】としている。

生産で足踏みが続いているものの、設備投資が堅調に推移し、個人消費も全体として回復が続いている。

<雇用動向>

66%の企業が人手不足と回答

「景気動向調査(12月調査)」によれば、四国に本社を置く企業で雇用調整を実施中の企業の割合は1%で、前回9月調査(3%)から横ばい。モニターは「引き続き良好な状況」として10~12月期の雇用動向を【横ばい】と判断した。

1~3月期の見通しについても、同調査(3月調査)の結果をもとに、雇用調整を実施中の企業の割合は3%で12月調査(1%)から横ばいであることから【横ばい】と判断した。

モニターが実施した調査によると、人手の過不足状況について「不足」または「やや不足」とする企業割合は3月調査において66%となっている。12月調査の64%から横ばいの動きで、人手不足感は引き続き強い状況にある。

新卒採用を増やす企業の約7割が「今後の人材確保難に備えるため」と回答

モニターが実施した調査によると、2026年4月入社の新卒採用の人数は、前年度より「増加」とする企業割合が25%、「横ばい」が50%、「減少」が25%で、「増加」「減少」が同率となった。

「増加」する企業にその理由を尋ねたところ(複数回答)、「今後の人材確保難に備えるため」が69%で最も高く、昨年調査の59%から10ポイント上昇している。「昨春の新卒採用が少なかったため」は41%で、昨年調査の52%から11ポイント低下した。

「減少」する企業にその理由を尋ねたところ(複数回答)、「応募者に採用基準を満たす人材が少なかったため」「学生が大都市圏の企業に流れたため」がいずれも29%で最も高く、次いで、「内定辞退者が予想を上回ったため」(27%)、「正社員の中途採用を増やしたため」(18%)などとなった。

2027年4月入社の新卒採用計画は「未定」が27%、「増加」が23%

また、2027年4月入社の新卒採用計画について尋ねたところ、「未定」が27%で、2026年度と比べて「増加」が23%、「横ばい」が45%、「減少」が5%となっており、「横ばい」が最も高くなっている。

2026年度の新入社員の初任給(予定)については、「前年度水準に据え置き」が32%、「引上げを実施」が68%となっている。

2026年度の賃上げ方針(定昇を含む)については、「引上げを実施」とする企業割合が70%で、「据え置き」が4%、「未定」が6%となっている。

賃上げの方針を決定する際に重視することを尋ねたところ(複数回答)、「業績」「人材の採用・確保」がそれぞれ69%で最も高く、次いで「社員のモチベーション向上」(65%)、「物価の動向」(46%)、「他社の賃上げの動向」(40%)、「景気の動向・見通し」(23%)などとなった。