ビジネス・レーバー・トレンド2026年11月号
原則25日更新
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企業は副業・兼業をどのように認めているのか ――8社のヒアリング調査から
厚生労働省では、「働き方改革実行計画」(2017年3月)をふまえ、企業・労働者の双方が安心して副業・兼業に取り組めるよう、環境整備を図っている。2019年には企業・労働者の留意点をまとめたガイドラインを作成し、2020年以降、2回の改定によって運用ルールも明確化された。総務省の調査によれば、非農林従事者のうち副業がある者の数は300万人を超えている。本号では、副業・兼業を認めている企業等に対して行った調査部のヒアリングの結果から、副業・兼業を認めている場合の制度・運用事例を紹介する。
目次
企業ヒアリング
調査部では、企業が副業・兼業を認める場合の懸念点、副業・兼業する従業員の雇用契約や労働時間の把握方法などを把握するため、企業ヒアリング調査(※)を実施した。副業・兼業を認めていない企業1社の事例を含む8社の事例を掲載する。
- 兼業先で他社雇用も認め、労働時間管理では管理モデルを活用 ――輸送用機械器具製造業A社
- 「ジョブ型人財マネジメント」の一環として副業制度を導入し、自律的なキャリア形成に成果 ――製造業B社
- 健康確保の観点から自己申告により月単位で副業時間を把握 ――食品製造業C社
- 働き方改革の一環として副業制度を導入、社員のエンゲージメント向上に効果 ――金融業D社
- 副業先を非雇用に限定することで、過重労働につながる副業を抑止 ――コンビニ事業E社
- 副業推奨の社会的時流に対応し、パートタイムでの副業の許可申請を制度化 ――小売業F社
- 店舗での人員配置の柔軟性を確保する観点から、正社員の副業・兼業を禁止 ――外食産業G社
- コロナ禍を背景に収入補償のため副業のルールを明確化。近年、スキルアップ目的の副業も増加 ――旅行業H社
※調査結果の詳細は、資料シリーズNo.307「副業・兼業に関する企業ヒアリング調査」に収録。
スペシャルトピック
注目度の高い国内のトピックスを、より詳しく紹介します。
- AIの浸透が進むなかで重要となる「メタスキル」の獲得と処遇・賃金の改善という好循環の実現 ――厚生労働省「2026年版労働経済白書」
- 医療・介護・福祉の現場におけるテクノロジー活用による生産性向上の取り組みを紹介 ――厚生労働省「2026年版厚生労働白書」
国内トピックス
行政、企業、労働組合などの最新動向を、政策課題担当の調査員がわかりやすく紹介します。
- 監督指導を行った事業場の38.5%で違法な時間外労働 ――厚生労働省による長時間労働が疑われる事業場に対する2025年度の監督指導結果
- 全国の労働基準監督署で取り扱った賃金不払事案の件数は前年比251件増の2万2,605件 ――厚生労働省による賃金不払が疑われる事業場に対する2025年の監督指導結果
- 使用者による障がい者虐待が認められた事業所数は前年度比3.0%減の421カ所 ――厚生労働省「2025年度使用者による障害者虐待の状況等」
- 81.2%の外国人労働者が「今の会社の仕事を続けたい」 ――厚生労働省「2025年外国人雇用実態調査」
地域シンクタンク・モニター定例調査
各地域のシンクタンクのモニターに、地域経済や地域雇用の動向などについて、定期的に調査を実施しています。
<2026年第2四半期(4~6月期)実績および第3四半期(7~9月期)の見通し>
[調査結果の全体概況]
[各地域の調査結果]
- 【北海道】(北海道二十一世紀総合研究所)暑さが例年を下回り、夏物商材の動きに落ち込み。新規求人数は前年同期比減が続く
- 【岩手】(いわぎんリサーチ&コンサルティング)鉱工業生産指数が前期を上回る。製造業の新規求人数も増加
- 【山形】(山形銀行やまぎん情報開発研究所)AI・データセンター需要の拡大などを背景に生産好調な業種も。7月の有効求人倍率は約3年ぶりの高水準
- 【福島】(とうほう地域総合研究所)ベアを実施した県内企業が54.2%と半数を超える
- 【茨城】(常陽産業研究所)夏のボーナスを増額する企業が4年連続で3割超に
- 【北陸】(北陸経済研究所)福井県の就業地別の有効求人倍率は100カ月連続で全国最高
- 【東海】(OKB総研)景況感が大幅改善、夏のボーナスの妥結額は過去最高を記録
- 【近畿】(アジア太平洋研究所)輸出は半導体等電子部品が好調、来期の新規求人倍率は低下
- 【中国】(中国地域創造研究センター)自動車や半導体の生産活動が好調。技術系専門学校への求人が殺到
- 【四国】(四国経済連合会)中東情勢緊迫化の影響で、経営者の景況感には慎重な見方が広がる
- 【九州】(九州経済調査協会)今期は「横ばい」だが来期は熊本地震を受けて「やや悪化」に
海外労働事情
海外情報を担当する調査員が、欧米・アジアを中心に、労働市場・賃金動向・職業紹介・職業訓練・労使関係など様々な視点から最新事情を紹介します。
- アメリカ①
- 今後10年間の雇用増加率、3.5%に減速 ―事務・製造などで減少、BLS予測
- フランス①
- 低所得者向け「活動手当」の拡大・増額とその検証(1) ―2019年と2026年の改正
- フランス②
- 低所得者向け「活動手当」の拡大・増額とその検証(2) ―会計検査院が改善を求める
- フランス③
- 低所得者向け「活動手当」の拡大・増額とその検証(3) ―上院による評価報告書と公聴会での議論
- ベトナム
- 2027年1月に最低賃金を平均7.8%引き上げへ
- 韓国
- 「短期育児休業」や配偶者妊娠中の休業取得などが可能に
- 台湾①
- 最低賃金を2027年1月から月額3万900新台湾ドルに ー11年連続で引き上げへ
- 台湾②
- プラットフォーム配達員の権利保障法を施行 ―就業上の保護や取引の透明化推進など
- EU
- EU労働者の社会保障パスの導入などで労働移動の円滑化を目指す ―EU「公正労働移動パッケージ」
- ILO
- 男女間の賃金格差は18%、10年でわずか2ポイントの縮小 ―ILO「国際同一賃金デー」
ちょっと気になるデータ
最近公表された公的統計のなかから、ちょっと気になるデータを統計解析担当の調査員がピックアップし、わかりやすく紹介します。(統計解析担当)
2026年10月26日掲載


