ビジネス・レーバー・トレンド2026年10月号
原則25日更新
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保育・学校の職場の働き方と処遇の現状と課題 ――労働組合の取材から
保育士や学校教師は、子どもと日々向き合う難しい仕事であり、また、社会を支える重要な職業だと言える。だからこそ、保育士や教師として働く人たちには、職務の重要性にふさわしい職場環境や処遇にしていくことが求められる。保育では、子どもの定員拡大に伴い、人材確保が重要な課題となっているが、産業平均より給与水準が低いとのデータもある。教師については、長年課題とされてきた長時間労働などの是正に向けた働き方改革のまっただ中にある。民間の職場が賃上げなど処遇改善の流れにあるなかで、保育士、教師の働き方や処遇は、いまどのような状況にあるのか。本号では、現場実態に精通する労働組合の取材と各種調査結果から、それぞれの職場の実態を捉え、今後求められる実効策を考える。
目次
労働組合取材
調査部では、公立の保育所等で働く保育士も組合員となっている自治労の社会福祉評議会、公立学校の教師など18万人の教職員組合員を抱える日教組を取材し、保育士、教師それぞれの働き方や処遇などの現状と課題について話を聞いた。
保育・教員職場に関する調査結果
- やりがいを感じる人が多い一方、不満度が高い給与の水準 ――保育士の就業実態や意識に関する各種調査の結果から
- 精神疾患で離職する公立小中高校の教員がいずれも増加。公立学校の採用試験は過去最低の倍率に ――文部科学省調査などからみる学校現場の実情
2026春闘における賃上げ等の状況
- 国家公務員の給与改定について、昨年を上回る1万5,056円の引き上げを勧告 ――2026年度の人事院勧告
- 平均妥結額は1万8,167円、2年連続で1万8,000円台に ――厚生労働省「2026年民間主要企業春季賃上げ要求・妥結状況」
- 妥結額は3年連続で1万9,000円台、アップ率は3年連続の5%台に ――経団連の2026年春季労使交渉の大手企業業種別妥結結果
- 中小企業の平均妥結額は1万2,201円で、3年連続1万円台に ――経団連の2026年春季労使交渉の中小企業業種別妥結結果
- 平均97万6,043円で前年比3.12%増、3年連続で過去最高を更新 ――厚生労働省「2026年民間主要企業夏季一時金妥結状況」
- 大手企業の夏季賞与の平均妥結額は前年比約6万8,500円増の104万2,537円 ――経団連の2026年夏季賞与・一時金の大手企業業種別妥結状況
スペシャルトピック
注目度の高い国内のトピックスを、より詳しく紹介します。
- 全国加重平均で56円引き上げの1,177円に。引き上げ額は過去2番目の高さ ――2026年度の地域別最低賃金改定
- 「AI・半導体」など17の戦略分野を選定。労働市場改革の裁量労働制では、現場実態・労使の立場をふまえた見直し検討を打ち出す ――政府が「日本成長戦略」を決定
- 約3割の女性が仕事・キャリアでの学び直しに意欲。だが、1年以内に学ばなかった人が8割以上 ――「2026年版男女共同参画白書」が女性の学び直しの現状などを特集
国内トピックス
行政、企業、労働組合などの最新動向を、政策課題担当の調査員がわかりやすく紹介します。
- 「精神障害」の労災保険給付の請求件数が4,958件と前年度から1,100件以上増加 ――厚生労働省の2025年度「過労死等の労災補償状況」
- 過去1年間にメンタルヘルス不調で連続1カ月以上休業した労働者・退職した労働者がいた事業所の割合は13.5% ――厚生労働省の2025年「労働安全衛生調査(実態調査)」結果
- 教育訓練投資額は「人材開発支援助成金」の受給企業が非受給企業を上回る ――厚生労働省の2025年度「能力開発基本調査」
- 労働争議の「総争議」件数は前年比17件増の295件 ――厚生労働省の2025年「労働争議統計調査」
- 育児休業を開始した男性の割合が50.9%と5割以上に ――厚生労働省「2025年度雇用均等基本調査」
- 70.2%の人が、今後「共育て」が必要との考え方に賛同 ――厚生労働省「共育(トモイク)プロジェクト」が「若年層における仕事と育児の両立に関する意識調査(速報)」を公表
- 生活が「大変苦しい」「やや苦しい」との回答割合が児童のいる世帯で6割超、母子世帯で8割超に ――厚生労働省の2025年「国民生活基礎調査」からみる世帯の生活意識
ビジネス・レーバー・モニター定例調査
雇用動向や人事労務管理面での変化・課題などについて、モニター委嘱先(企業、事業主団体、産業別労組、単組)を対象に、企業・団体には年4回、労働組合には年2回、アンケート調査を実施しています。
<企業・業界団体調査 2026年4~6月期の業況実績/7~9月期の業況見通し>
海外労働事情
海外情報を担当する調査員が、欧米・アジアを中心に、労働市場・賃金動向・職業紹介・職業訓練・労使関係など様々な視点から最新事情を紹介します。
- フランス①
- 猛暑対策として配達休止時間帯を設定 ―フードデリバリーの就労をめぐって①
- フランス②
- 「最低収入保障」の引き上げに合意 ―フードデリバリーの就労をめぐって②
- 中国①
- 第15次五カ年計画「雇用政策」 ―雇用の質・AI活用・社会保障を強化
- 中国②
- 転職時における企業年金口座の移換手続きを統一・簡素化
- 台湾①
- AI需要の拡大で製造業などの外国人労働者の残業時間が増加
- 台湾②
- 外国人技術人材、台北市のホテルで受け入れへ
- ILO①
- 若年失業率は12.4%とやや上昇、米国など高所得国で悪化の傾向 ―ILO「世界の雇用情勢―若者編2026年版」
- ILO②
- 労働に関する「心理社会的リスク」に関連して年間84万人が死亡 ―ILO報告
- OECD①
- 農業所得は今後10年で9%増を予測、高齢化や新規参入に課題 ―OECD・FAO報告書
- OECD②
- 地域間の雇用機会や所得格差は大きく、雇用政策で地方支援を ―OECD 雇用見通し2026
- OECD③
- スコアの悪化が将来の生産性の低下や機会不平等につながると懸念 ―「PISA 2025」公表でOECD事務総長
ちょっと気になるデータ
最近公表された公的統計のなかから、ちょっと気になるデータを統計解析担当の調査員がピックアップし、わかりやすく紹介します。(統計解析担当)
2026年9月28日掲載


