中小企業の平均妥結額は1万2,201円で、3年連続1万円台に
――経団連の2026年春季労使交渉の中小企業業種別妥結結果
2026春闘における賃上げ等の状況
経団連(筒井義信会長)が8月28日に公表した「2026年春季労使交渉・中小企業業種別妥結結果(加重平均)」の最終集計結果によると、中小企業399社の妥結額の加重平均は1万2,201円と、3年連続で1万円台にのぼっている。業種別にみると、妥結額・アップ率ともに「輸送用機器」が最も高く、アップ率は前年同期と比べて1.92ポイント増加し、5.82%となっている。
調査は、原則従業員500人未満の、主要17業種に属する中小企業754社を対象に実施。17業種413社から回答があり、平均金額が不明な企業などを除く17業種399社の結果を集計している。妥結額は定期昇給(賃金体系維持分)などを含む。
アップ率は3年連続で4%台に
それによると、中小企業399社の妥結額の加重平均は1万2,201円で、前年同期(1万1,999円)から202円増加した。アップ率は4.25%と、前年同期(4.35%)から0.10ポイント減少している。
妥結額は3年連続で1万円台にのぼっており、「週刊経団連タイムス」(2026年9月10日 No.3743)によれば、現行の集計方法(加重平均)に変更した1976年以降で3番目に高い水準を記録している。アップ率は、前年同期から減少するも、3年連続で4%台を記録した。
製造業平均は前年同期から400円超増加
製造業、非製造業別にみると、製造業平均(236社)は1万3,142円・4.52%で、前年同期に比べ妥結額は424円増、アップ率は0.05ポイント減少した。
非製造業平均(163社)は1万857円・3.85%で、前年同期に比べ妥結額は149円減、アップ率は0.20ポイント減少した。
妥結額は「輸送用機器」が1万6,849円、「鉄鋼・非鉄金属」が1万4,453円など
妥結額とアップ率の加重平均を製造業からみていくと、「輸送用機器」(13社)が1万6,849円・5.82%、「鉄鋼・非鉄金属」(17社)が1万4,453円・5.00%、「電気機器」(16社)が1万4,414円・4.85%、「食品」(18社)が1万3,809円・4.77%、「機械金属」(82社)が1万3,436円・4.53%、「化学」(17社)が1万3,338円・4.63%、「紙・パルプ」(11社)が1万2,084円・4.34%、「その他製造業」(38社)が1万1,174円・3.96%、「繊維」(11社)が1万409円・4.00%、「窯業」(8社)が9,566円・3.58%、「印刷・出版」(5社)が7,531円・2.39%となっている(図表)。
図表:業種別の妥結額とアップ率

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(公表資料から編集部で作成)
「輸送用機器」では妥結額が1万6,000円台、アップ率は5%超にのぼっており、「鉄鋼・非鉄金属」でもアップ率を5%に乗せた。また、ほかの業種でも、アップ率はおおむね4%台となっている。
「輸送用機器」「繊維」などでアップ率が前年同期より上昇
アップ率を前年同期と比べると、最も上昇したのは「輸送用機器」で1.92ポイント増となっており、以下、「繊維」(0.70ポイント増)、「その他製造業」(0.57ポイント増)などで上昇幅が大きくなっている。
一方、前年同期よりアップ率が低い業種もみられ、「電気機器」が0.86ポイント減少、「印刷・出版」が0.86ポイント減少、「化学」が0.85ポイント減少、「紙・パルプ」が0.77ポイント減少などとなっている。
非製造業の妥結額は最も高い「土木・建設」が1万4,255円
非製造業についてみていくと、「土木・建設」(23社)が1万4,255円・4.41%、「商業」(40社)が1万2,427円・4.31%、「ガス・電気」(7社)が1万1,737円・3.97%、「金融」(8社)が1万706円・3.80%、「その他非製造業」(42社)が9,225円・3.28%、「運輸・通信」(43社)が9,086円・3.53%となっている。「土木・建設」では妥結額が1万4,000円を超えた。
アップ率を前年同期と比べると、「ガス・電気」は0.69ポイント増と、比較的上昇幅が大きかった。一方、「その他非製造業」(0.64ポイント減少)や「土木・建設」(0.47ポイント減少)などでは前年同期に届かなかった。
(調査部)
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