ビジネス・レーバー・トレンド2023年10月号

毎月25日更新

社員が成長する会社

働く人が、自らの意思で自分の能力を伸ばしていける環境の整備に向けて、政府をあげて取り組みが進められている。しかし、だからといって、能力開発を労働者まかせにせず、政府、業界、企業などそれぞれの関係者が、労働者一人ひとりの成長を適切に支援していくことが重要であり、それによって個人の成長が会社や経済全体の成長につながる好循環を実現できる。本号では、社員が成長しやすい職場環境を整え、成長を積極的に応援する企業の事例とともに、企業・労働者の能力開発に関する最新の調査結果、また、働きやすい職場の整備が急がれる国家公務員を巡る動向などを紹介し、働く人が主体的に能力を伸ばしながら成長できる職場づくりに向けたヒントを提示する。

目次

企業取材

調査部では、社員が成長できる職場環境を積極的に進める企業を取材した。チームワーク主義のもと、「ものづくり」の前に「人づくり」をキーワードに掲げるアイグッズ(東京都・渋谷区)、従業員のビジョンと経営計画を連動させることで会社と従業員双方の成長・発展をめざすあつまる(東京都・渋谷区)、「自由に使える水曜日」などウェルビーイング施策に取り組むココネ(東京都・世田谷区)――の3社の取り組みを紹介する(掲載は五十音順)。


調査結果


国家公務員の職場整備


スペシャルトピック

注目度の高い国内のトピックスを、より詳しく紹介します。


国内トピックス

行政、企業、労働組合などの最新動向を、政策課題担当の調査員がわかりやすく紹介します。

~最近の監督行政の結果から~


ビジネス・レーバー・モニター定例調査

雇用動向や人事労務管理面での変化・課題などについて、モニター委嘱先(企業、事業主団体、産業別労組、単組)を対象に、企業・団体には年4回、労働組合には年2回、アンケート調査を実施しています。

<企業・業界団体調査 2023年4~6月期の業況実績/7~9月期の業況見通し>


フォーカス

「ビジネスと人権」 ―米、英、独、仏、国際機関(EU、ILO、OECD)の取り組みについて

JILPT調査部では、2021年7月に、「ビジネスと人権」に関するアメリカ、イギリス、ドイツ、フランスの取り組みを特集した。今回は、新たに国際機関(EU、ILO、OECD)の取り組みを加えて、その後の各国の最新の取り組みの状況をまとめた。(海外情報担当)


ポスト・コロナ期を迎えて、各国でコロナ禍における各種の政策評価が進んでいる。そこで今回は、現地の情勢に詳しい有識者(JILPT海外情報収集協力員)に、ドイツの雇用維持政策に関する評価を報告してもらった。(海外情報担当)


海外労働事情

海外情報を担当する調査員が、欧米・アジアを中心に、労働市場・賃金動向・職業紹介・職業訓練・労使関係など様々な視点から最新事情を紹介します。

アメリカ
ホワイトカラー・エグゼンプションの俸給水準要件引き上げを提案 ―連邦労働省
イギリス
雇用維持スキームの最終評価報告書 ―内国歳入庁及び財務省
ドイツ
DGB組合員数と協約適用率の動向
フランス
賃金上昇が物価上昇を上回る ―実質賃金が0.2%上昇(2023年第2四半期)
中国①
9地域が最低賃金の引き上げを発表 ―2023年7月時点
中国②
都市部年収の伸びが鈍化 ―2022年、国家統計局調べ
ILO①
エッセンシャルワークの重要性 ―ILO世界の雇用及び社会の見通し2023別冊
ILO②
第111回ILO総会を開催 ―質の高い見習い研修制度のための勧告を採択
OECD
多くの国で実質賃金が下落「OECD雇用見通し2023」、AIが雇用に与える影響分析も

ちょっと気になるデータ

最近公表された公的統計のなかから、ちょっと気になるデータを統計解析担当の調査員がピックアップし、わかりやすく紹介します。(統計解析担当)

2023年9月27日掲載