第1期プロジェクト研究シリーズNo.8ミッドキャリア層の再就職支援─新たなガイダンス・ツールの開発
概要
本書は「ホワイトカラーを中心とする中高年離職者等の再就職支援に関する研究」の最終的な報告書です。中高年離職者の再就職支援サービスを充実・強化するため、(1)自己理解を支援するための新たなツール、(2)キャリア・プランニングを支援するための新たなガイダンス・システム、(3)職業相談を的確にするための技法、の研究開発を進めました。
(1)については、管理機能行動目録、作動記憶・短期記憶測定法、心の硬さ尺度を含む「自己理解ツール集」、(2)については、中高年者が自らの適性を評価し、それを職業に結びつけ、さらに将来のキャリア・プランを作成することを支援するためのツールであるCACGs(コンピュータを使ったキャリア・ガイダンス・システム)「キャリア・インサイトMC」、(3)については、求職者と相談担当職員のやりとりを表現技法の観点から客観的に解析するソフトウェア「職業相談逐語記録作成・解析システム」、をそれぞれ開発した結果とその活用などについて報告しています。さらに相談のための労働市場統計資料も付加されています。
執筆担当者
- 松本純平
- 労働政策研究・研修機構 統括研究員
- 島田睦雄
- 労働政策研究・研修機構 アドバイザリー・リサーチャー
- 長縄久生
- 労働政策研究・研修機構 主任研究員
- 山下利之
- 労働政策研究・研修機構 特別研究員(首都大学東京都市教養学部 教授)
- 室山晴美
- 労働政策研究・研修機構 主任研究員
- 深町珠由
- 労働政策研究・研修機構 研究員
- 榧野 潤
- 労働政策研究・研修機構 副主任研究員
- 岩脇千裕
- 労働政策研究・研修機構 研究員
※所属や肩書きは2007年3月31日時点のものです。
研究期間
2003年10月~2007年3月
目次
- まえがき・目次・概要(PDF:531KB)
- 第1部 研究の背景
- 第2部 自己理解を支援するための新たなツール開発
- 第3部 キャリア・プランニングを支援するための新たなガイダンス・システム開発
- 第4部 効果的な職業相談の進め方
- 第5部 資料
- 文献・索引・執筆担当者(PDF:289KB)
主な研究成果
ディスカッションペーパー
- 05-013『作動記憶と職業適性検査の関係についての実験的検討』(2005年8月)
- 05-007『中高年齢者の職業適性評価−管理機能行動目録の妥当性の基礎的検討−』(2005年3月)
- 05-006『中高年齢者の職業適性評価-管理機能行動目録(試案)の作成』(2005年3月)
研究内容(年度別)
平成18年度
これまでの成果を踏まえ、「自己理解支援のためのマニュアル(仮称)」、中高年者向けのキャリア・インサイトMC(Mid Career)、中高年求職者の職業相談の実務に役立つ「職業相談ガイド(仮称)」を作成する。これらの成果を踏まえ、その相互関連性を整理して最終報告書のとりまとめを行う。
平成17年度
個人実験の成果を活かしながら、自己理解支援のためのインベントリーを試作する。また中高年版のキャリア・インサイト(仮称)の試行版を開発する。また、職業相談逐語記録解析ツールを使って中高年求職者を対象とする職業相談のモデルを検討する。
平成16年度
16年度に検討したモデルに従い、求職者の自己理解や再就職の状況を理解することを支援するツールやガイダンスシステム態度インベントリー、管理職経験チェックリスト、キャリア・カウンセリングプロセス、中高年版キャリア・インサイト等の研究に基づくシステムのプロトタイプの開発を図るとともに、キャリア・カウンセリングの事例を収集する。
平成15年度
既存支援策の対象となった者の追跡調査を行い、開発課題を分析検討する。
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