外国人労働力の割合、全米の19.2%に上昇
 ―2024年、労働統計局集計

カテゴリー:雇用・失業問題外国人労働者統計

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  • 国別労働トピック:2025年5月

連邦労働省労働統計局(BLS)は5月20日、2024年の外国人移民労働者(米国における外国生まれの労働者、不法就労者らを含む)に関する統計調査の結果を発表した(注1)。それによると、全米労働力に占める「外国生まれ」の労働力の割合は19.2%で、前年(2023年)の18.6%から0.6ポイント上昇。「外国生まれ」の者の増加が、「米国生まれ」の者の労働力の減少を補った形になる。「西部地域」では労働力の四分の一を「外国生まれ」が占める。ただし、全体としての失業率は「外国生まれ」のほうが高く、地域差も目立つ。

「外国生まれ」の労働力が約120万人増加

今回の調査(「「外国生まれ」労働者の労働力の特徴(Labor Force Characteristics of Foreign-born Workers)」)は、約6万世帯を対象とした月次サンプル調査である人口動態統計(Current Population Survey、CPS)を用いて集計した。「外国生まれ」の労働者は、「出生時に米国市民ではなかった者(米国外で生まれ、両親のどちらも米国市民ではなかった者)」で、合法移民のほか、学生や臨時労働者などの一時滞在者、難民、不法滞在者を含む。

調査結果によると、2024年における米国の「民間労働力人口(Civilian labor force、16歳以上、軍人などを除いた一般の労働可能な人々の総数)」は1億6,810.6万人で、労働参加率(「民間非施設人口Civilian noninstitutional population(軍人以外で、刑務所・精神病院・老人ホームなどの施設に収容されていない、16歳以上の居住者人口)に対する「民間労働力人口(=雇用者数+失業者数)」の割合)は62.6%だった(図表1)。前年より99万人増加したが、労働参加率は62.6%で変わっていない。

このうち「外国生まれ」の民間労働力人口は3,226.3万人で、前年から121.2万人増加している。一方、「米国生まれ」は1億3,584.4万人で、前年から22.1万人減少。全米の「民間労働力人口」に占める「外国生まれ」の割合は19.2%で、前年の18.6%から0.6ポイント上がった。外国生まれの者の増加が、米国生まれの者の労働力の減少を補った形だ。

ただし、2024年の「外国生まれ」の失業率は4.2%で、前年の3.6%から0.6ポイント上昇した。一方、「米国生まれ」の失業率は4.0%(前年比0.4ポイント上昇)で、外国人労働者よりやや低い。

図表1:米国における「外国生まれ」の労働者数とその割合(単位:千人、%)
画像:図表1

注:「民間非施設人口」はCivilian Noninstitutional Population、「民間労働力人口」はCivilian Labor Forceの翻訳。いずれも16歳以上で、刑務所や精神病院などの施設入居者、軍人を除く。

出所:連邦労働省労働統計局ウェブサイトより作成

西部地域では「外国生まれ」が四分の一に

2024年における「外国生まれ」の労働力の割合を国勢調査区分による地域別に見ると(注2)、カリフォルニア州やワシントン州などが属する「西部」では約4分の1(24.4%)を占めている(図表2)。このほか、ニューヨーク州などの「北東部」が22.7%と全米平均の19.2%を上回っている。フロリダ州やテキサス州などの「南部」は19.0%で全米平均とほぼ同率、イリノイ州、ミシガン州などの「中西部」は10.7%にとどまっており、地域による違いが目立つ。

図表2:地域別に見た「外国生まれ」の労働力の割合(2024年)(単位:千人、%)
画像:図表2

出所:連邦労働省労働統計局ウェブサイトより作成

「外国生まれ」の労働者の失業率にも地域差がみられる。「中西部」は「外国生まれ」の労働力は少ないが、失業率は5.2%と全米の「外国生まれ」平均より1ポイント高く、同地域における「米国生まれ」の失業率3.9%との差も大きい。

「外国生まれ」の35%が「管理・専門職」、22%が「サービス職」

2024年の「外国生まれ」の雇用者数(3,090.8万人)を職種別に見ると、「管理・専門関連職」の割合が最も大きく、35.4%にのぼる(図表3)。次いで「サービス職」が22.0%と全体のほぼ五分の一を占めた。「販売・事務職」は13.2%、「天然資源・建設・保守職」は13.9%、「生産・運輸・輸送職」は15.5%となっている。

図表3:「外国生まれ」の雇用者の職種別割合(2024年)(単位:%)
画像:図表3

出所:連邦労働省労働統計局ウェブサイトより作成

「米国生まれ」の雇用者数(1億3,043.7万人)の職種別割合と比べると、「外国生まれ」の「天然資源・建設・保守職」の割合が「米国生まれ」の2倍近くに達した(「外国生まれ」13.9%、「米国生まれ」7.7%)。「サービス職」と「生産・運輸・輸送職」でも、「外国生まれ」の構成比が「米国生まれ」よりも高い。その他の2職種では、いずれも「米国生まれ」の構成比が大きくなっている。

参考資料

  • ブルームバーグ通信、連邦労働省、各ウェブサイト

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