広州の高い転職志向

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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  • 国別労働トピック:2000年10月

中国は、北より南で転職志向が強く、香港に近い華南経済圏では特にそうである。広州市の『南方日報』は、市の社情民意研究センターの調査結果を紹介し、市民の中で半分を超える者(52.5%)が転職を意識しており、その中の1割は特にこのような意識が強いことを明らかにした。

転職したい理由としては、まず「現在の仕事の収入に対する不満」が挙げられている。次は、「現在の仕事の将来性や福祉に対する不満」である。さらに、「所属する組織の経営が良くない、将来性が乏しい」なども挙げられている。これらの理由が3割以上を占め、「昇進のチャンスがない、自分の興味に合わない、新鮮味がない、仕事がつらい、職場が自宅から遠すぎる」などの理由を挙げた者は、1割以上を占めている。逆に、「専門が合わない、あるいは人間関係が悪い」などを転職の理由に挙げる者は極めて少ない。

調査はさらに、40代以下の若年層および外資、私営企業に勤める者の流動性が比較的高く、その中の6割は常に転職の意志をもっているが、役所などの行政機関や教育機関で働く者では、転職志向をもつ者が少なく、4割以下に止まっていることを明らかにした。

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