労働市場における職業資格証書の重要性高まる
1999年度上期における北京の労働市場の需給状況についての調査によると、職業資格証書制度の進行が加速し、労働者に技術等級証書を要求する使用者側は昨年同期より増加している。上半期、使用者側が募集職種に対して技術資格を要求するのは全雇用者数の24.5%となっており、1998年同期より3.3%上昇した。職業技術資格に対する使用者側の重視が表れている。求職者の中にも技術資格をもつ者は1998年同期より5.1%増加したが、需給の間には3%の差が開いている。多くの職種について需要が供給に及ばないが、求職者個人の技術資格をみると、大多数は初級資格しかもっておらず、使用者側の要求を満たす者は少ない。求職者の中では技術資格をもたない者、或いは初級資格しかもたない者が合わせて31万8547人であり、求職者全体の86.9%を占めている。教育訓練の強化や実質的な技術訓練の必要性を物語っている。
労働市場において職業資格証書がブームになったのはそれなりの理由がある。北京市は1997年から全国に先立って、手始めに68の職種に対して有資格者だけが仕事に付く「持証上崗」制度を確立した。その後も職業資格証書のキャンペーン活動を行い、「就業準入制度」を導入した。この一連の動きは、就労や雇用制度と職業資格証書制度との結合を意味しており、将来、職業資格証書は労働者の就業にあたっておけるパスポート同然の重要性をもつようになったからである。
1999年10月 中国の記事一覧
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