広東省、国有企業の統廃合を加速
広東省は9月、国有企業整理の新たな試行案を打ち出した。今後2~3年内に、省内400社の経営不振の企業は、資産転売などによって閉鎖や解散となる。政府当局は、従業員による企業資産の買取および外資による買収を奨励している。広東省が経営不振の国有企業の統廃合を加速するのは、省内の国有企業の優勝劣敗を促し、全体として国有経済の活性化を図ることが狙いである。
改革を遅らせる2大難関
全国の他の地域と同様、広東省の国有企業の統廃合も順調に進んでいない。その背景には、倒産企業の債務処理と労働者配転という二つの大きな難関がある。このため、広東省は、省内国有企業の統廃合を促進するための試行案を策定し、二大難関の解決をめざす新たに明確な計画を打ち出した。
今回の広東省の目標は、2~3年間で、法律、経済、行政面のあらゆる手段を講じ、経営不振に陥った国有企業400社の倒産を実現させ、省内の国有企業の組織、資産、製品および産業構造のレベルアップを通じて、省内国有企業の強化を図ろうとするものである。
国有資産売却のルールを確立
企業倒産の過程で国有資産が散逸することを防ぐために、広東省当局は、経営不振の企業が倒産を申請する際に、広東省財政庁が確認した資産評価基準に基づき、資産売却価格のボーダーラインを設定しなければならないと定めた。当局が定めた資産評価基準を下回る価格で企業を売却する際には、広東省財政庁に報告しなければならない。そして、売却価格が評価基準の80%を下回る場合、省の財政庁の審査と許可を得なければならないとしている。
倒産企業の労働者配置
他方、広東省政府によれば、省の財政補助金は、省に直属する21のグループ企業が投資した単独出資、持株会社および委託管理会社の中における閉鎖や倒産した企業にのみ使用される。倒産企業従業員の配転費用は、原則的に所属企業およびグループによって負担される。倒産企業が従業員配転費用の負担が困難な場合、省政府によって適当な補助が支給される。登録取り消し、或いは外資や民営企業に変わった企業の従業員の配置費用に関しては、省政府は一切補助金を支給しない。
民事訴訟によって倒産に至る企業、或いは政府当局の政策によって倒産に至る企業における従業員の配転費用については、まず、各グループの親企業によって自主解決する。不足部分について、省政府当局の経済貿易委員会、財政庁、労働社会保障庁の審査と許可を経て、省の財政から定額の補助を受ける。省財政が引き受ける従業員の配転補助費用は、特殊状況に応じた個別対応のケースを除いて、原則的に当該企業の配転費用の50%を越えてはならない。
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