立地条件、連邦州の比較でハンブルグが首位

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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  • 国別労働トピック:2001年8月

企業の立地条件については従来から議論があり、 使用者団体等によって、 ドイツにおける諸種の規制が他国との比較でマイナスになっているとの主張がなされてきたが、 このほどドイツ全体の立地条件の比較調査が連邦各州のランク付けを通して行われ、 ハンブルグ市が第1位になった(注1)

この調査結果は5月22日、 初めて調査委託を受けたベルテルスマン財団が発表したもので、 調査を行った専門家グループは比較の基準として、 雇用、 所得、 安全性の3つの分野を統合した成功指数(Erfolgsindex)なる基準を設け、 この基準を手掛かりとして、 1991年から95年、 1996年から98年の2つの時期の連邦諸州の比較を行った。

専門家グループによると、 連邦諸州のうちで上位にランクされた州は、 需要よりも供給に重点をおき、 かつ経済成長を重視する戦略を採用した州だった。 また調査結果からは、 法律上の基本条件と州政府の政策的行動が競争原理に依拠している州ほど、 全体的に高い生活水準を享受していることも明らかになった。

ハンブルグに続く上位5位までの順番は、 ハイテク関連企業の存在で知られるバイエルン州、 バーデン・ビュルテンベルグ州、 次いでヘッセン州、 ブレーメン市である。 中間グループの6位から10位は、 ニーダーザクセン、 ノルトライン・ウェストファーレン、 シュレスビッヒ・ホルシュタイン、 ラインランド・ファルツ、 ザールランドの諸州である。 下位グループは首都ベルリンの他、 東独地域に属する諸州で、 その11位から16位までの順位は、 ブランデンブルグ州、 ザクセン州、 チューリンゲン州、 ベルリン市、 メクレンブルグ・フォアポメルン州、 ザクセン・アンハルト州だった。

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