資料シリーズ No.111
東日本大震災から1年半―記録と統計分析―
(JILPT東日本大震災記録プロジェクト取りまとめ No.1)

平成24年10月10日

概要

研究の目的と方法

史上例を見ない大災害をもたらした東日本大震災が発生して、1年半が過ぎた。当機構では、本年度から始まった第3期中期研究期間(5年間)の中で、東日本大震災について後世に記録を残すことを主たる目的として、震災記録プロジェクト研究を行うこととしている。実質的にその最初の取りまとめとなる本書では、プロジェクト全体に対する基礎的、基本的な情報の整理・提供の役割も兼ねて、主として新聞記事から情報を収集(引用)することを主眼に置き、併せてこの間に公表された各種統計データを整理・分析して、大震災から1年間の出来事と経済・労働市場の動きなどを振り返った。

なお今回の大震災は、わが国の科学と経済社会全体に広く大きな課題を残した。政府系の研究機関として、少なくとも震災後1、2年くらいの間は課題全体を把握するため、平時の社会・経済問題とは異なり、できる範囲で研究対象をやや広く定めて研究を行い、その成果を社会に広く提供することが重要と考えた。こうした考えに立って、本書では労働政策と労働経済問題だけに止まらず、巨大津波や原子力事故などについてもできる範囲で情報収集を行い、記録にまとめることとした。

政策への貢献

副題にもあるように、本書は東日本大震災で生じた出来事の記録と、統計データからみたその影響の分析が中心を成しており、大震災に対する政府の対策、特に労働政策における復旧・復興対策についても、その概要を記録し、被災3県における雇用の現状を分析することに力点が置かれている。ただし巻末に、現在の雇用政策に関する気付きの点、そして過去の震災復興の記録から学ぶべきことなどを何点か取りまとめた。これらが厚生労働省ほか関係省庁の今後の復興対策に何らか参考となることを期待したい。

図表1 東日本大震災発生以降の主要経済指標の動き

図表1:画像

図表2 被災3県における有効求職者の動き(季節調整値。単位:件数)

図表2:画像

本文

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研究の区分

プロジェクト研究「非正規労働者施策等戦略的労働・雇用政策のあり方に関する調査研究」

サブテーマ「東日本大震災からの復旧・復興と雇用・労働に関するJILPT調査研究プロジェクト(震災記録プロジェクト)」

研究期間

平成24年度

執筆担当者

梅澤 眞一
労働政策研究・研修機構 統括研究員

関連の研究成果

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