調査シリーズ No.124
裁量労働制等の労働時間制度に関する調査結果 事業場調査結果

平成 26年 5月30日

概要

研究の目的

弾力的労働時間制度を中心とした労働時間制度について事業場およびそこで働く労働者の実態や要望を把握するために本調査を実施。本調査は厚生労働省からの要請に基づく。

研究の方法

  • 方法:事業場に対するアンケート調査
  • 実査期間:平成25年11月中旬から12月中旬
  • 厚生労働省抽出分:厚生労働省が無作為抽出した5,414事業場(うち、専門業務型裁量労働制導入事業場3,159、企画業務型裁量労働制導入事業場2,255)
  • 事業所データベース抽出分:民間調査会社の事業所データベースに登録されている全国の常用労働者30人以上規模の事業場のうち産業大分類別・従業員規模別に経済センサスに基づいて割り付け無作為抽出した7,586事業所
  • 調査対象事業場数:13,000場
  • 有効回収率:厚労省抽出分、29.8%(1,614票)
  • 事業所DB抽出分、32.0%(2,428票)

主な事実発見

  1. 裁量労働制導入の効果として、「効率よく仕事を進めるように従業員の意識が変わった」が57.6%と最も高い割合で回答されている(図表1)。
  2. 今後の裁量労働制について、72.0%が「今のままでよい」と回答しているが、「変更すべき」という回答も25.9%みられる(図表2)。
  3. 裁量労働制の対象業務の範囲について、「現行制度のままでよい」が多いが(専門業務型67.9%、企画業務型40.8%)、「狭い」という回答もそれぞれ17.0%、21.6%みられる(図表3)。「狭い」と回答した事業場のうち、専門業務型については「広く対象として認めるべき」(82.2%)、「労使に委ねるべき」(48.7%)と回答し(図表4)、企画業務型については「労使委員会で合意できれば対象業務として認めるべき」(72.5%)、「対象業務の要件を拡大すべき」(59.4%)、「『主として』従事していればよいこととすべき」(31.1%)と回答した(図表5)。
  4. 裁量労働制の法令上の手続については、「現行制度でよい」が多いが(専門業務型74.0%、企画業務型38.2%)、「有用でない手続があり、煩雑である」という回答もそれぞれ13.7%、28.9%みられる(図表6)。有用でない煩雑な手続としては、専門業務型については「労使協定の届出」(82.6%)、「労使協定の締結」(48.4%)が挙げられ(図表7)、企画業務型については「報告の作成・届出」(68.7%)「決議届の作成・届出」(52.1%)が挙げられた(図表8)。

図表1 裁量労働制導入の効果(厚労省抽出分 複数回答 % n=1534)

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図表2 今後の裁量労働制について(厚労省抽出分 % n=1534)

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図表3 裁量労働制の対象業務の範囲の広さ(厚労省抽出分 %)

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図表4 対象業務の範囲 専門業務型(厚労省抽出分 複数回答 % n=236)

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図表5 対象業務の範囲 企画業務型(厚労省抽出分 複数回答 % n=244)

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図表6 法令上の手続についての考え(厚労省抽出分 %)

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図表7 法令上の煩雑な手続 専門業務型(厚労省抽出分 回答は3つまで % n=190)

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図表8 法令上の煩雑な手続 企画業務型(厚労省抽出分 回答は3つまで % n=326)

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政策的インプリケーション

現行裁量労働制導入の効果や要望や現行要件に対する満足度・要望に関する結果のほか、裁量労働制の運用に関して詳細なデータを含む本調査結果は、今後の政策や運用実務の在り方などを検討するうえで豊富な情報を提供すると考えられる。

政策への貢献

労働政策審議会労働条件分科会の議論において活用。

本文

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研究の区分

プロジェクト研究 「企業の雇用システム・人事戦略と雇用ルールの整備等を通じた雇用の質の向上、ディーセント・ワークの実現についての調査研究」

サブテーマ「仕事と生活に関する調査研究」

研究期間

平成25年~26年度

執筆担当者

池添 弘邦
労働政策研究・研修機構 主任研究員
高見 具広
労働政策研究・研修機構 研究員
藤本 隆史
労働政策研究・研修機構 アシスタントフェロー

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