法定最賃、時間当たり9.53ユーロへ
―最賃レベル労働者の比率、上昇傾向

カテゴリー:労働法・働くルール労働条件・就業環境

フランスの記事一覧

  • 国別労働トピック:2014年1月

労働省の12月16日の発表によると、2014年1月からのSMIC(法定最低賃金)を時給9.43ユーロから9.53ユーロに引き上げることになった。これに先立ち、SMIC水準で就労する労働者に関する統計数値(2013年1月時点)が明らかになった。約190万人が該当し、雇用労働者の12.3%を占める。2011年1月は10.6%、同年12月は11.1%であり、その比率は上昇傾向を描いている。

フランスの法定最低賃金、SMIC注1は毎年、物価と賃金の動向を反映して、原則として1月1日に改定されている。12月16日、2014年1月の改定額が労働省から発表された。1時間当り9.53ユーロで、週35時間の法定労働時間に基づいて計算した月額は1445.38ユーロになる。

これに先立って12月11日には、最低賃金水準で就労する労働者数と割合、業種別の特徴等に関する調査結果が公表された。これによると、実習生及び臨時従業員を除いた数字として約190万人、率にして12.3%であり、2010年以降、率が上昇する傾向にある(1987年以降の推移については図表1参照)。

図

資料出所:労働省公表資料より作成

産業別・業種別にみてみると、IT産業で最も低く2.5%である一方、ホテル・レストラン関連業務では39.5%にのぼる(図表2参照)。また、フルタイム労働者では8.1%であるが、パートタイムでは28.6%に跳ね上がる。企業規模別にみてみると、小規模ほど最低賃金水準で働く労働者の比率が高いことがわかった(図表3参照)。

図表2:業種別・フルタイム・パートタイム別割合
  全労働者 うちパートタイム労働者
2011年 2013年 2011年 2013年
IT産業 2.4 2.5 7.6 7.1
金融保険 2.5 3.1 6.8 8.0
教育 5.7 5.3 8.4 7.8
製造業 6.5 6.7 18.5 21.9
建設業 8.1 9.7 16.1 21.6
商店、自動車修理 15.8 16.9 32.9 35.0
ヘルスケア関連 20.6 20.6 29.2 30.8
ホテル、レストラン関連 37.3 39.5 61.0 62.7
合計 11.1 12.3 25.8 28.6

資料出所:労働省公表資料より作成

資料出所:労働省公表資料より作成

参考資料

参考レート

(ホームページ最終閲覧:2014年1月20日)

2014年1月 フランスの記事一覧

関連情報

GET Adobe Acrobat Reader新しいウィンドウ PDF形式のファイルをご覧になるためにはAdobe Acrobat Readerが必要です。バナーのリンク先から最新版をダウンロードしてご利用ください(無償)。