コロラド州、米国最賃制度史で初の引下げ
―物価スライドで4セント引下げ
コロラド州の最低賃金は、憲法で消費者物価に基づき毎年、その水準を調整するよう規定されている(注1)。同様の規定はコロラド州を含めた10州において定められているが、コロラド州の特徴は物価の上昇に伴って最賃を引き上げるのみならず、下落した場合には最賃を引き下げることもできると規定していることである。コロラド州の州都デンバー圏の2008年7月から2009年7月にかけて消費者物価指数が0.6%下落した。これを受けて2010年の最賃額改定の審議が9月から行われていた(詳しい経緯については海外労働情報2009年9月を参照)。その後、11月6日に公聴会が開催され、11月26日に発表されたコロラド州最低賃金命令によって、2009年の時給7.28ドルを4セント引き下げて、7.24ドルとすることが決まった。2010年1月1日から発効する。2007年から今回の改定までの最賃額の推移については表1を参照。
発効日 | 州最賃額 (時給・USドル) | チップ労働者適用額 (時給・USドル) |
---|---|---|
2007年1月1日 | 6.85 | 3.83 |
2008年1月1日 | 7.02 | 4.00 |
2009年1月1日 | 7.28 | 4.26 |
2010年1月1日 | 7.24 | 4.22 |
資料出所:コロラド州労働省
注
- Article XVIII, Section 15, of the Colorado Constitution
参考資料
参考レート
- 1米ドル(USD)=92.93円(※みずほ銀行ホームページ2010年1月4日現在)
2010年1月 アメリカの記事一覧
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