第2四半期の失業率、9.1%に上昇
―INSEE雇用調査
国立統計経済研究所(INSEE)が、9月3日に発表した雇用調査結果(速報)によると、2009年第2四半期(4~6月)のフランス本土のILO基準による失業率は9.1%で、第1四半期の8.5%(修正済み)から0.6ポイント上昇、失業者数はおよそ260万人に上った。失業率は2006年初めに9.1%に達し、その後は2008年初めまで減少傾向にあったが、再び上昇。世界的な金融・経済危機の影響を受けて悪化の一途をたどっている。
図 ILO基準による失業率の推移
四半期平均CVS(季節変動調整)データ
注:France =フランス本土+海外県(Dom)
France Métropolitaine = フランス本土
失業率は、+/-0.4ポイントの誤差の見込みがある
四半期から四半期にかけての失業率の変化について、+/-0.3ポイントの誤差の見込みがある(範囲:15歳以上)
出典:INSEE 雇用調査
INSEE “Informations Rapides” 3septembre 2009 - n° 227
ILO失業率 (%) |
失業者数 (1000人) |
||
---|---|---|---|
09年 第1四半期 |
09年 第2四半期 (P)* |
09年 第2四半期 (P)* |
|
合計 | 8.5 | 9.1 | 2591 |
15~24歳 | 22.3 | 23.9 | 662 |
25~49歳 | 7.6 | 8.1 | 1490 |
50歳以上 | 5.7 | 6.0 | 439 |
男性 | 8.1 | 8.8 | 1310 |
15~24歳 | 23.6 | 24.7 | 373 |
25~49歳 | 6.6 | 7.5 | 723 |
50歳以上 | 5.6 | 5.8 | 214 |
女性 | 9.0 | 9.4 | 1280 |
15~24歳 | 20.7 | 22.8 | 289 |
25~49歳 | 8.6 | 8.7 | 767 |
50歳以上 | 5.8 | 6.3 | 224 |
注:*(p)=暫定値
範囲:フランス本土、15歳以上
出典:INSEE、雇用調査
INSEE “Informations Rapides” 3septembre 2009 - n° 227より作成
INSEEは、就業者の5.9%(152万1000人)がILOの定義における不完全就業の状態にあると指摘している。ちなみにINSEEでは、ILOの定義に準拠した「不完全就業の状態にある者」を「求職中であるか否かを問わず、所定の週に、より長い就業を希望し、より長い就業が可能であるパートタイム労働者。通常の時間より短い就業を余儀なくされている者も含む」としている。
INSEEによれば、第2四半期では、レイオフや不完全失業の状況にある者が、前期より16万人増加(0.6ポイント上昇)し、31万9,000人となった。これは、1993年と同水準である。
資料
- Informations Rapides” 3septembre 2009 - n° 227
- “Chômage au sens du BIT et indicateurs sur le marché du travail - Résultats de l’enquête Emploi au deuxièmetrimestre 2009 (PDF:565.3 KB )
”
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