2004年のEU25カ国の就業率は、63.3％

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カテゴリー：高齢者雇用、非正規雇用、統計

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• 国別労働トピック：2005年10月

欧州統計局が9月8日に発表した2004年労働力調査によると、2004年の欧州連合(EU)25カ国における15歳以上の就業者数は1億9450万人（2003年、1億9281万人）であり、男性が1億889万人（同1億865万人）、女性が8562万人（同8416万人）であった。15歳から64歳までの合計の就業率は63.3％（2003年、63.0％）であり、女性の就業率は55.7％（同55.1％）、高齢者層（55歳～64歳）の就業率は41.0％（同40.2％）となった。

EUは、2000年のリスボン欧州理事会において、2010年までの長期就業率目標として、全体70％（15～64歳層）、女性60％（同）の達成を掲げた。また、2001年のストックホルム欧州理事会では、2010年までに高齢者層（55～64歳）の就業率を50％とする目標を定めた。2004年の結果は、全体及び女性に関して目標にほど遠い状況にある。

就業率が70％を超えているのは、デンマーク（75.7％）、オランダ（73.1％）、スウェーデン（72.1 ％）、イギリス（71.6％）であり、就業率が低いのは、ポ－ランド（51.7％）、マルタ（54.1％）、ハンガリー（56.8％）、スロヴァキア（57.0％）である。

女性の就業率は、デンマーク（71.6％）、スウェーデン（70.5％）が最も高く、マルタ（32.8％）、イタリア及びギリシャ（45.2％）が最も低くなっている。男女の就業率の格差が最も大きいのは、マルタ（42ポイント）であり、次いでギリシャ（約30ポイント）、スペイン、イタリア（約25ポイント）の順となっている。他方スウェーデン（3ポイント）、フィンランド（4ポイント）、エストニア（6ポイント）は、格差が小さい。

EU25カ国の高齢者層の就業率は、女性が31.7％であるのに対し、男性のそれは50.7％となっている。高齢者層（55～64歳）の就業率が50％を超えているのは、スウェーデン（69.1％）、デンマーク（60.3％）、イギリス（56.2％）、エストニア（52.4％）、フィンランド（50.9％）、ポルトガル（50.3％）であり、高齢者層の就業率が低いのは、ポーランド（26.2％）、スロヴァキア（26.8％）、オーストリア（28.8％）、スロヴェニア（29.0％）である。

EU25カ国平均のパートタイム労働者の就業率は10.9％であり、女性が17.2％、男性が14.4％であった。パートタイム労働者の就業率が高いのは、オランダ（33.0％）、イギリス（17.8％）、スウェーデン（16.4％）、デンマーク（16.3％）、ドイツ（14.0％）であった。男女別には、男性がオランダ（17.3％）、デンマーク（8.9％）、スウェーデン（8.0％）で、女性がオランダ（49.1％）、イギリス（28.3％）、スウェーデン（25.2％）でパートタイム労働者の就業率が高くなっている。

EU25カ国平均の有期雇用契約労働者の割合は13.7％であり、女性が14.4％、男性が13.2％であった。有期契約労働者の割合が高いのは、スペイン（32.5％）、ポ－ランド（22.7％）、ポルトガル（19.8％）であり、エストニア（2.6％）、マルタ（3.9％）、アイルランド（4.1％）の割合が低くなっている。EU25カ国のうち17カ国において、女性の有期雇用契約労働者の割合が男性よりも高い。男女間格差が大きいのは、キプロス（女性17.7％、男性8.5％）、フィンランド（女性19.5％、男性12.6％）、ベルギー（女性11.7％、男性6.4％）などとなっている。

• （注1）＊欧州経済地域（EEA）は、EU25カ国及びアイスランド、ノルウェーを含む。リヒテンシュタインは有用なデータなし。
• （注2）括弧内の数字は、サンプル数が少ないため、信頼性の低いデータ。

出所

• 欧州統計局（EUROSTAT）