ランポン州で非常勤の医師ら300名が給与支払い遅延でデモ
329人の非常勤医師と研修医らが、未払いになっている3か月分の給与と諸手当の引き上げ、及び正社員としての地位を求めて、2002年の3月26日から1週間デモを行った。4月8日には、北スラウェシ州のマナドでも非常勤医師と助産婦ら600人以上の3カ月分の給与が未払いになっていることが明らかになった。
非常勤の医師と研修医の扱いに不満
医師及び歯科医連盟(Forsidogi)のメンバーである医師らは、同日ランポン保健機構前でデモを行い、勤務地である病院に対してストライキを行った。ストを行った医師らは、給与の支払いが行われていないことだけではなく、その額の低さや待遇にも不満があるという。また、正規雇用者と同等の職務内容であるにもかかわらず、給与額に大きな差があり、非常勤であるのは不当だと主張している。
ストを起こした医師の1人は、「全国には我らのような境遇の非常勤及び研修医師が多数存在し、不当な立場で医療サービスに携わっている。この問題を政府が重要視し、何らかの政策を打ち出すまで、また同じ動きがあるだろう」と述べている。このデモ活動の代表者6名は3月31日にジャカルタに出向き、保健大臣と協議を行った。
インドネシアでは、医学部の新卒者はインターンのため2?3年間の地方研修を積む必要があるが、この時期の医師の身分保障に関しては特に労働法に規定されていない。
全国的な動きへと発展
この動きは4月に入ってから首都ジャカルタまで派生し、1日にはインドネシア医師連盟(FDI)が保健省の前で研修医の福利厚生の向上を求めてデモを行った。
全国の2万7000のコミュニティー保健センターには、研修医が1万人以上勤務している。研修医らは諸島などの過疎地において、低賃金で研修活動に従事させられるのは政府の搾取であると訴えている。しかも支払いは定期的でなく、遅れがちで、今回のように未払いで数カ月と言うことも珍しくなかったという。
続いて4月8日には、北スラウェシ州のマナドでも、マナド保健センターに勤務する84人の研修医と578人の研修助産婦が、3カ月の給与未払いが明らかとなっている。
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