UGT、バスク地方でストに加わる

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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  • 国別労働トピック:1999年7月

スペイン労働市場をめぐる最大の争点は目下労働時間短縮だが、バスク地方では自治州政府与党のバスク民族主義党(PNV)寄りの労組ELA、および過激ナショナリストのテロ集団ETAの周辺組織の一角でもある労組LABが起こしたストに、2大労組の1つである労働者総同盟(UGT)が加わった。UGTはスペイン全国規模の労組だが、バスク地方でも非常に強い組合である。

バスクの自治州政府は、特に社会党政権時代のラモン・ハウレギ労働長官のもとで、他州に先駆け時短を行った企業へのインセンティブ政策を進めてきている。しかしそれにもかかわらず労組側の要求は強く、今回のストにいたった。民主化移行期以来、バスクは政治的復権と強く結びついたストが非常に多かったが、最近では純粋な労働条件改善をめぐるストになってきている。いずれにせよ、バスクはスペインで最も労働紛争が多い地方である。

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