基礎情報:中国(1999年)

※このページは、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

  • 国名: 中華人民共和国(中国、アジア)
  • 英文国名: People's Republic of China
  • 人口: 12億3,626万人(1997年末現在)
  • 面積: 960万平方キロメートル
  • 人口密度: 2128人/平方キロメートル
  • 首都名: 北京
  • 言語: 中国語(漢語)、56民族通用言語
  • 宗教: 仏教、道教、イスラム教、キリスト教、カトリック教
  • 政体: 社会主義

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  • 実質経済成長率: +8.8%(1997年)
  • 通貨単位: 人民幣(元) 1元=12.72円(1999年10月)
  • GDP: 7万4772.4億元(1997年末)
  • 1人当たりGDP: 6079元(1997年末)
  • 消費者物価上昇率: +9.2%(1997年末)
  • 主要産業: 農業、牧畜業、漁業、工業、建築業、交通輸送

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  • 対日主要輸入品目: 鉄鋼、プラスチック、原動機、有機化合物、合成繊維織物、集積回路など
  • 対日輸入額: 20022百万ドル(1998年) 21785百万ドル(1997年) 21890百万ドル(1996年)
  • 対日主要輸出品目: 衣類・同付属品、魚介類、音響・映像機器、野菜、事務用機器など
  • 対日輸出額: 36896百万ドル(1998年) 42066百万ドル(1997年) 40550百万ドル(1996年)
  • 日本の直接投資: 2438億円(1997年) 2828億円(1996年) 4319億円(1995年)
  • 日本の投資件数: 258件(1997年) 365件(1996年) 770件(1995年)
  • 在留邦人数: 4万6821人(1997年10月)

出所:『中国統計年鑑』1998年

出所:[日本]大蔵省(財政金融月報、外国貿易概況)、外務省(海外在留法人数調査統計)

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1996年末現在、中国の人口は12億1121万人、労働力人口は8億3440万人、経済活動人口は6億9665万人、就業者数は6億8850万人、労働力率は82.5%、労働者数(雇用者数)は1億4845.3万人、都市部登録失業率は3%であった。

1997年末現在、労働力人口は8億4570万人で、そのうち経済活動人口は7億580万人であった。就業者数は6億9600万人で、前年より750万人増えた。そのうち、都市部労働者は1億4668.4万人、都市部私営・個人経営就業者は2669万人であった。都市部労働者のうち、国有経済単位と都市部集団経済単位の労働者はそれぞれ1億765.5万人と2817万人で、1996年よりそれぞれ183.5万人と137.2万人減少した。その他の諸経済単位の従業員数は1085.5万人で、1996年より143.8万人増加した。都市部では過去1年間に新たに増加した就業者数は710万人で、そのうち国有経済単位に就業した者は226万人、都市部集団経済単位に就業した者は128万人、その他の経済単位に就業した者は192万人、個人経営に従事した者164万人であった。年間新たに増加した失業者数は476万人であった。都市部登録失業者は576.8万人で、都市部登録失業率は3.1%、1996年末より0.1ポイント増えた。

1998年第3四半期末現在、都市部労働者数は1億4330.9万人で1997年末より337.5万人、1997年同期より357万人減少した。国有経済単位の労働者は1億532.7万人であり、都市部集団経済単位の労働者は2693万人で、1997年同期より175.6万人減少した。その他の経済単位の労働者は1105.2万人であった。国有経済単位、都市部集団経済単位およびその他の経済単位の労働者数はそれぞれ第2四半期より43.7万人、21.6万人、11.1万人減少した。国有経済単位のうち、企業単位の労働者は6903.3万人で1997年同期より402.9万人減少し、事業単位の労働者は2586.7万人で1997年同期より55.6万人増加し、機関単位の労働者は1042.7万人で、1997年同期より9.4万人増加した。産業別にみると、第1次、第2次産業の労働者は5033万人で1997年同期より357.9万人減少し、第3次産業の労働者は5499.7万人で1997年同期より20.3万人増加した。

2年このかた、労働市場では需給の矛盾がますます目立っている。経済体制改革の加速化にともなった国有企業の改革による人員削減、効率向上は労働市場の情勢を一層きびしいものにした。1997年、国有企業は639.8万人の労働者を分流させ、1997年末現在、なお就業していない国有企業の職場離脱労働者は634.3万人におよんだ。1998年末に職場離脱労働者は約700万人に達すると予測されている。

一方、東南アジアの金融危機の影響で中国の経済成長が低下、国内需要が不足したため輸出が阻碍され、労働力需要が減少するとともに都市部労働者数が減少した。この結果、都市部登録失業率が1997年は1996年より0.1%上昇した。それに国家機関の改革による人員削減および産業構造調整などの影響により、労働市場の就業構造とその趨勢には大きな変化が起きた。失業率上昇、国有企業労働者減少、個人経営、私企業労働者増加および第3次産業労働者増加の趨勢が現れた。

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1. 賃金制度の概要

改革・開放の中で、中国企業の賃金制度はおおよそつぎの4つの段階を経てきた。

  1. 1978~1984年の段階では、理論の上から労働に応じた分配原則を新たに確立し、出来高払い賃金と奨励制度が復活した。
  2. 1985~1987年の段階では、企業、国家機関、事業単位に賃金改革と賃金調整を単独に行わせる原則を確立し、企業の賃金総額を経済効率と連動させる方法を試行しはじめ、それまでの企業賃金基準を簡素化し統合した。
  3. 1988~1992年の段階では、全国範囲内で労働・効率連動の企業賃金を実行し、企業賃金の段階別管理体制を探索し、職場技能賃金をはじめとする企業の基本賃金制度改革の展開を指導し企業内部の賃金分配自主権をさらに拡大した。
  4. 1993年以後の段階では、国務院が1992年7月23日に発布した『全民所有制工業企業経営メカニズム転換条例』の要請に基づいて、指令性労働賃金計画指標を廃止し、動態コントロール・弾性賃金計画を実行し、賃金の段階別、類別管理体制を一層健全なものにした。

上に述べた改革のもとでは、企業の賃金総額は国のコントロール下で主として企業の経済効率によって決定され、自主分配が企業内部で行われる企業の賃金制度が形成された。企業賃金のマクロ・コントロールの面では、動態コントロール・弾性賃金計画を全面的に採用し、各地区の生産総額(農業を含まず)、労働生産性の伸び率などに基づいて地区所属企業の賃金総量を確定する。この範囲内では、企業・業種(部門)の賃金総量に対してつぎの3つの方法でコントロールする。

  1. 労働・効率連動。
  2. 賃金総額請負い。
  3. 企業賃金増加率が国内生産総額伸び率・労働生産性伸び率より低い前提のもとで、企業が自主的に賃金総額を確定する。

以上のうち、労働・効率連動を主要形式とする。企業内部の賃金制度については「職場技能賃金制」を主とする多形式による内部分配制度を実行する。

現在、つぎの企業賃金制度の諸パターンが模索され、完璧なものにしあげられつつある。

  1. マクロ・コントロール面から見ると、賃金ガイドラインが逐次に弾性賃金計画にとって変わり、これによって企業の賃金水準と賃金増加の速度を調整する。
  2. 企業の労働コスト体系をつくり、企業の労働コストに対する調査をしたうえ、定期的に業種の労働コスト水準を社会に公布し、諸企業の賃金決定を指導する。
  3. 企業内部では、団体協議による賃金決定制度を試行する。
  4. 競争性の強い企業では、労働効率連動を逐次に団体協議に移行させ、まず外国投資企業で実験を行う。
  5. 条件のそなわっている国有企業では、企業経営者の年俸制を積極的に穏当に押し進めめ、経営者の賃金収入を一般労働者の賃金収入から切りはなし、企業の経営困難、経営リスク、経営実績と連動させる。
とにかく、中国企業の賃金制度改革の目標は、労働に応じた分配を主とする「市場メカニズムによる決定、企業よる自主分配、政府によるマクロ・コントロール」の企業賃金分配体制をつくることにある。

2. 最低賃金

1993年、労働部が『最低賃金保障制度に関する規定』を発布し、最低賃金制度が全国で実施されはじめた。同規定によると、最低賃金制度は中華人民共和国国境内にある諸企業およびそこで報酬を受領する労働者に適用される。1994年7月5日、『中華人民共和国労働法』が発布、実施され、『労働法』は最低賃金制度についてつぎの諸規定をしている。第48条では「国は最低賃金保障制度を実行する。最低賃金の具体的な基準は、省、自治区、直轄市の人民政府が制定し、国務院に報告して記録にとどめるものとする。労働者使用単位が労働者に支給する賃金は、当地の最低賃金基準を下回ってはならない」と規定している。

各地の最低賃金基準 (1997年8月末現在)
地区 基準(元/月額)
北京 290
天津 290
河北 290、180、160
山西 230、200、170、140
内蒙古 180、160、140
遼寧 240、210、180
吉林 245、220、195
黒龍江 230、210、190、170、160
上海 315
江蘇 260、250、210、175
浙江 270、250、230
安徽 220、180(上下10%変動)
福建 360、260、240、215、190
江西 220、200、180、160
山東 240、220、200、180、160
河南 240、220、200、200、180、160
湖北 200、180、160、140
湖南 220、205、190、175
広東 380、350、320、280、250、235、220
広西 200、190、180、170
海南 300、250、200
四川 210、190、165、145
貴州 200、180、160、140
雲南 230~270
チベット まだ基準を発布してない
陜西 200、175、150、125
甘粛 180、160、140
青海 200、190、180、170
寧夏 180、160、140
新疆 245、240、215、210、200、190、180、170、160

第49条は最低賃金の基準確定についてつぎの規定をしている。最低賃金の基準を確定し、調整する場合は、つぎの諸要素を総合的に参照すべきである。

  1. 労働者本人および平均扶養人口の最低生活費用。
  2. 社会平均賃金水準。
  3. 労働生産性。
  4. 就業状況。
  5. 地区間経済発展水準の差異。

『労働法』実施後、全国で29の省、自治区、直轄市が最低賃金規定を制定し、最低賃金基準を公布し、最低賃金保障制度を設定し、実施しはじめた。具体的な基準は別表のとおりである。

3. 平均賃金と賃金上昇率

1997年末現在、全国の労働者賃金総額は9405.3億元で、1996年より3.6%伸びた。そのうち、国有経済単位の労働者賃金総額は7211億元で、6.2%伸びた。都市部労働者の年間平均賃金は6470元で、1996年より4.2%伸び、物価要素を差し引くと、実質1.1%伸びた。

国有単位のなかでは、企業労働者の平均賃金は4513元、事業単位は5211元、機関単位は5319元で、1996年よりそれぞれ2.2%、11.8%、11.5%伸びた。企業、事業単位、機関単位の労働者の平均賃金は格差が拡大されている。企業の平均賃金を1とすると、3者の比例は1996年の1:1.03:1.05から1:1.13:1.15に拡大された。地区別に見ると、上海は平均賃金が最も高く(8781元)、江西省が最も低い(3276元)。

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