不法移民が前年比で80万人の減少
―国土安全保障省の発表
国土安全保障省(DHS)がセンサス局のデータに基づき推計した移民に関する統計データを2月9日公表した。この発表によると、2009年1月時点の不法移民の数は、1075万人と推計、前年の1160万人から約80万人減少している。2000年から近年のピークであった2007年にかけて約330万人増加し、1180万人まで達したが、その後2009年にかけて減少傾向にあり、約100万人減少したことになる。
この他のデータで、ピュー・ヒスパニック・センター(注1)が公表した不法移民の推計によると、1110万人(2005年3月)、1150万人(2006年3月)、1240万人(2007年3月)、1190万人(2008年3月)という推移になっている(図1参照)。
また、不法移民のほか、2047万人の合法の移民および合法の非移民(注2)が滞在しているとされており、合計で外国出生者の数は3122万人に及ぶ。
図1:不法移民数の推移(百万人)
資料出所:出所:国土安全保障省資料
但し、2001年から2004年までは推計データが作成されていない
注
- 2001年に設立された無党派のシンクタンク。
- 非移民(non-immigrant)のこと。米国の移民法は、期限の定めがない滞在者を合法、非合法の如何を問わず「移民」としているのに対して、期限が限られた滞在資格をもつ者を非移民と定義づけている。
参考資料
- Department of Homeland Security, Office of Immigration Statistics, “Estimates of the Unauthorized Immigrant Population Residing in the United States: January 2008”(PDF:226KB)
2010年3月 アメリカの記事一覧
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- 不法移民が前年比で80万人の減少―国土安全保障省の発表
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