ハンガリー/スズキ自動車工場で労働条件の改善求めるデモ

カテゴリー:労使関係労働条件・就業環境

中欧・東欧の記事一覧

  • 国別労働トピック:2006年1月

ハンガリーのエステルゴムにあるスズキ自動車工場で2005年12月、ハンガリー自由労働組合民主同盟(LIGA)の活動家200人の参加により、労働条件の改善を求めるデモが行われた。

デモに参加した活動家達は、工場に出入りする労働者にリーフレットを配って注意を引いた。リーフレットにはスズキの広告をもじって「私たちの車、私たちの雇用主」というフレーズが書かれ、社員にもっと人間的な労働条件(例えば食事時間の延長、衛生面の向上)を与えるよう要求し、また法定休日には休みをとらせるよう経営陣に訴えるものであった。

LIGAの幹部によれば、労働安全事務所はスズキの経営者を労働法違反ですでに4回摘発している。また新聞報道によれば、国立労働安全・監督事務所のコマロム事務所が同社の査察を実施した結果、13人の労働者について雇用条例の違反事例があったことがわかった。それらの労働者たちは公式の労働時間よりも長く業務に就いていた。

また有給休暇に関しても、2004年は2111人の労働者が1日未満の休暇しか取得できず、403人が法定休日に出勤し、19人が法定休日を現金支給で代替されたという(これはハンガリー労働法に違反する措置である。)

スズキ社の渉外責任者Tihamer Tamas氏は、LIGAから提出された請願書を検討することを約束した。同氏によれば、スズキ社はこれまで新型「スィフト」の生産開始のために大々的なプログラムを展開してきており、結果として生産は倍増した。その間にいくつかの誤りが生じたかもしれないが、その後是正されている。しかし未解決のものもあり、それらは早急に是正する所存である。社員が満足感を持って働くことは会社の業績にポジティブに影響する。会社の利益は社員の満足感とともにあると、Tamas氏は語っている。

関連情報