女性の地位に関する世界経済フォーラムの報告書

カテゴリー:労働条件・就業環境

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  • 国別労働トピック:2005年7月

労働の場における機会の平等は、イタリア人女性にとってはいまだ夢のままである。実際、イタリア人女性は、労働への参加および社会生活において、世界レベルでみても最も差別を受けているケースの1つである。ギリシャ、インド、トルコおよびエジプトの状況よりは良いが、ジンバブエ、タイおよび南アフリカと比べると、イタリアの方が劣っている。

これは、“Gender gap index”に掲載された世界経済フォーラム(WEF)の研究結果であるが、トップは予想通り、北欧の女性であった(スウェーデンを筆頭に、ノルウェー、アイスランド、デンマーク、フィンランドと続く)。イタリアは、1から7までの評価によると3.5で(トップのスウェーデンは5.53)、58か国中45位である。一方、最もランクの低かった諸国は、パキスタン、トルコおよびエジプトであった。

世界経済フォーラムの上記報告書は、1)経済的参加および両性間の報酬の平等、2)あらゆるタイプの労働へのアクセスの機会、3)国の決定機関において女性の占める割合、4)教育へのアクセス、5)健康および出産育児に対する支援の5項目を考慮している。イタリアは、1)に関する評価が最も悪く51か国中49位であるが、3)および4)もそれぞれ48位および41位と芳しくない。一方、評価が良かったのは5)であり、「マンマ」の国は11位と健闘している。

世界経済フォーラムのコメントは、「イタリアやギリシャのような家父長制で知られる文化をもつ国においては予想通り、経済的な参加や機会の点で劣っていた」と簡潔に述べている。

参考

  • Corriere della Sera紙 2005年5月17日付

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