サンパウロ首都圏で公式失業率9.3%の最高記録

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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  • 国別労働トピック:2003年1月

ブラジル地理統計資料院(IBGE)は2002年9月の6大首都圏の公式失業率が8月の7.3%からまた増加して7.5%に達したと発表した。昨年9月の6.2%から大きく悪化している。特に6大首都圏の就労者全体に44%を占めて、国内で最大の雇用市場であるサンパウロ首都圏では9.3%となり、資料院がこの計算を開始して以来最高の9.3%となった。2003年1月1日に就任する次期政権の経済政策に対する不安から、個人、企業共に資産を守る手段としてドル買いの投機を起こして、ドル高が政治経済共に混乱させていることが、消費市場を低迷させて、雇用維持に不利な条件を作っていると中央銀行は説明している。6大首都圏では昨年9月比にして、失業者が28.6%増加した。同期に新雇用提供は2.2%増加であった。サンパウロ首都圏では、9月に前年同月比にして求職人口は46.2%増加しながら、求人件数はたった1.1%の増加に留まったと言うアンバランスが、全ての指数を悪化させた原因となった。サンパウロ首都圏は、失業率を減少させるに必要な求人がなくなっている。失業が増加すると、非公式就労が増加する。9月までの1年間に正式雇用は1、9%増加だが、非公式雇用は3.8%増加している。

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