政府、コールセンター訓練プログラムを開設

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

シンガポールの記事一覧

  • 国別労働トピック:2002年7月

政府は4月、コールセンター技能再習得プログラム(CaRE)を開設した。コールセンター市場の拡大によるオペレーター需要の増大に応えるとともに、他部門で解雇された労働者に再訓練・再就職の機会を提供する。年内に300人を養成する。

まず、オペレーターの養成を希望する企業が全国労働組合会議(NTUC)の失業者リストの中から訓練受講者を選択する。受講者は5日間にわたるコールセンター・オペレーション資格プログラム(CCOP)でオペレーションの基礎訓練を受ける。その後、テクニカル・サポートやアフターケア・サービスなどについて実地訓練を受け、基準を満たした場合には、当該企業のコールセンターで就労を開始する。

失業者以外に、転職を希望している40歳以上の労働者にも受講資格を与える。中高年の雇用を促すために、40歳以上の労働者を受講させた場合、企業は訓練費用の全額を助成される(40歳未満については半額)。また、訓練期間中、受講者には賃金が全額支払われる。

コールセンターは顧客と接触できるルートの一つで、顧客サービスの向上によって競争優位を確保しようとする企業はコールセンターを自ら設置したり、外部委託している。シンガポールのコールセンター市場は、2000年に9700万シンガポールドル規模であったが、2005年にはその2倍以上の2億1000万シンガポールドルに達することが予想され、これに対応するには、新たに1200人のオペレーターが必要になると推定されている。

2002年7月 シンガポールの記事一覧

関連情報