若手管理職は週35時間制に大きな支持
保守陣営は大統領選で週35時間制の政策論争にどこまで踏み込むのか、その人気を推し量っている。しかし、保守陣営が週35時間制とフランス経済に対するその悪影響をいくら指摘したとしても、この面で若手管理職を説得するのは難しそうだ。多くの若手管理職は労働時間の短縮を強く支持している。時短は職業生活と私生活の均衡を図るのに役立つし、稼ぎが少なくなっても自由時間がほしいと考える管理職が増えている。管理職-とりわけ、若手管理職-を対象に企業研究所が実施した調査から見えてくるのは、こうした事実である。
この経営者研究機関が実施した調査では、結局、11の大企業グループが見解を求められ、200の仏企業が管理職の管理に関する質問に答え、15人の若手管理職が1年の間に定期的に会合を開き、他の600人がIFOP(世論調査会社)調査研究所の質問に答えた。
若手管理職は「金儲けを第1に考えて働いているわけではない」ようだ。IFOPが調査した若手管理職の69%は、「稼ぐ金が少なくても多くの自由時間がほしい」と考えている。逆の考え方は26%にすぎない。若手管理職は一般に、週35時間制を支持しており、79%が「時短は職業生活と私生活のバランスにプラスの効果がある」と評価する。
企業研究所の調査は、新世代の管理職が自分の企業との間に築く関係について示唆的だ。企業研究所によると、「若手管理職が唯一考えているのは、もたらす貢献度と受け取る報酬との間のドライで公平な取引だけ」である。「あなたが企業との間に築いている関係を最も適切に特徴づける言葉は何ですか」という質問に対しては、「相互性」が43%で第1位を占めた。時代の特徴だが、調査では「忠誠」よりも「無関心」の方が幅を利かせていた。いまひとつ、若手管理職は他の企業に移ることをためらわない。たとえば、調査対象者の41%は「企業を辞めるために手続きを進めたことがある」と答えているし、82%は「5年以内に転職したい」と考えている。
報告書は「若手管理職の期待と企業の管理方法との間にズレがある」ことを認め、「彼らは個人差を大切にし、職務の責任と内容に関して最大限の裁量を認める企業の度量を期待している」と指摘する。
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