ANPEを出て仕事を見つけるのは失業者の6割だけ
失業から脱却した求職者の進路を明らかにするために、全国商工業雇用協会(UNEDIC)が調査結果を発表した(「統計」161号、2001年第3四半期)。
世論調査会社IFOPが約3000人のサンプルを用いて実施したこの調査によると、2000年11月に失業状態を脱却した34万人の失業補償対象求職者のうち、60%は仕事を見つけたか、あるいは自分の企業を設立しているが、失業補償終了者全体で再就職したのは15万5100人の約3分の1(32%)にすぎなかった。
この結果は5人に2人の失業者がANPEから登録抹消時に解決手段を持っていないということを意味しているわけではない。たとえば、ANPEのカードから消えた11%の求職者は職業訓練を開始したか、あるいは学業に復帰しており、登録抹消者が全体の4分の1近く(23%)を構成している(翌月に再登録した登録抹消者は除外されている)。
さらに、これらの理由で2000年11月に登録抹消した者のほぼ30%は、それ以降に状況が改善され、再就職に道が開かれた。だが、この時期に再就職した失業者のうち、15%ほどはこの調査時期に職を失っていた。
この調査は失業に関する統計の不備を部分的に補うものであり、再就職した仕事の内容と期間に関する理解を深めることが可能になる。たとえば、42%の再就職は期間の定めのある契約(CDD)で行われており、期間の定めのない契約(CDI)は38%、代行職務が20%となっている。男性に代行職務が多く、とくに30歳未満の場合、この雇用形態が登録抹消者の3分の1近くを占める。一方、CDDは女性の登録抹消者の半分以上(51.3%)を占める。
雇用復帰援助制度(PARE)が実施される前に観察されたこれらの傾向は、補償の終了に関する別の調査領域(そのデータは必ずしも失業登録の抹消と一致していない)を検討すると、さらに強調される。再就職が失業補償終了者全体の3分の1と関係しているが、この割合は女性(29.4%)よりも男性(37.1%)の方がかなり高い。このうち、54.5%はCDDの仕事を見つけているが、この不安定な雇用形態は男子の30%を占めている。また、再就職の割合は25歳以上の場合(14.4%)よりも25歳未満の若年者の場合(38.3%)に明らかに高い。同様に、復職率は、求職者が失業登録前に定職に就いていた(40%以上)か、長期にわたる活動休止期間があった(20%未満)かによって、大きく異なっている。
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