自動労働者数、アジアで3番目
―ILOサーベイ
国際労働機関(ILO)は2001年7月17日、インドネシアの児童労働が、アジアの中で最も深刻な状況にある国の1つであると発表した。
ILOは政策の中で、児童労働の撲滅に力を注いでいる。インドネシアは、インド、中国に続いてアジアで3番目に児童労働者数が多く、その状況も深刻であることが明らかになった。
インドネシアは児童労働に関する2つのILO条約をすでに批准している。労働者として就業が認められる最少年齢の規定や、児童が就労する際に教育と遊びの権利を阻害することのないような軽度の労働内容といった事項が盛り込まれたILO第138号条約は、1999年第20号労働大臣令として発令された。
2000年には、児童の奴隷的労働、強制労働、売春やポルノ、化学物質や爆発物を取り扱う業種への就労禁止を規定したILO条約第182号が、2000年第1号労働大臣令として発令された。
インドネシア統計局によれば、2000年にフルタイムで働く10~14歳の子供は230万人と推計されているが、児童労働の性質上、正確な数字は掴みにく、ILOでは600万人以上存在するのではないかと見ている。
インドネシアでは様々な非政府組織(NGO)などが、児童労働の撲滅に力を入れているが、インドネシア児童福祉基金(YKAI)及びILO-児童労働撲滅国際計画(IPEC)が明らかにしたところによると、10~18歳の子供約31万人がメイドとして、約2万1000人が児童売春に強制的に従事させられている。その結果、児童は精神的なトラウマを抱え、情緒不安定や言語障害を引き起こす場合がある。また、鉱山やプランテーション、繊維・縫製業や陶器工場などで、危険な物質に直接さらされたり、危険な工具を使ったりと、生命に関わるような危険な労働に従事している子供たちも大勢存在する。
ILO-IPECのパンジ・プログラムマネージャーは、「インドネシア政府は、ILO条約を批准しているのであるから、直ちに子供たちを保護する現実的な手立てを打つべきだ。また、法律の改定を行い、児童労働に関する規制を遵守できない企業に対しての罰則を強化していくことも必要になるだろう。しかし、我々は政府に依存してばかりいるのではなく、自分自身で児童労働撲滅のための運動を心がけることも大切だ」と述べている。
2001年10月 インドネシアの記事一覧
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- 自動労働者数、アジアで3番目 ―ILOサーベイ
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