ブラジルの人口、1億6000万に

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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  • 国別労働トピック:2001年3月

10年毎にブラジル地理統計院が行う人口調査の結果の第1回の予備的な発表が12月21日に行われた。なお、最終的な結果は2002年になるもよう。

主要なトピックは次の通り。

総人口は1億6954万4443人。うち男性は8342万3553人、女性は8612万890人。国内最大の都市サンパウロの人口は1940万6166人。

人口増加率は1960年代から低下しており、80年代では年平均1.9%であったものが、90年代では1.6%となった。

20世紀後半のブラジル人口動態は下記の通り。

1940年
4116万5289人
1950年
5194万1767人
1960年
7007万457人
1970年
9313万9037人
1980年
1億1900万2706人
1991年
1億4682万5475
2000年
1億6954万4443人

(上記で、10年毎に行われる人口調査が1990年に行われなくて、1991年に行われたのは、政府が予算計上を怠ったからである。)

人口の都市集中はますます進み、1991年時点では75.6%だったのが、2000年には81.2%となった。地理統計院では、これは各市の条例がどこまでを都市地域としているかで決まるので最終的な数字はなお分析を要する、と言っているが、傾向としての人口の都市集中は争えない事実である。

2000年の男女の人口比率は、女100に対して男96.87となった。1991年には、この比率は女100に対して男98.74であった。これは出産または女性特有の疾病による女性死亡率が保健衛生状態の改善で低下したためというのが地理統計院の説明である。この比率は、農村地域では逆転し、南西部では女100に対し男111.24、北部では116.09となっている。これは前述の保健衛生状態のほか、農村地域では依然として体力を要する労働力の需要が多いからで、もっぱら伐採などを主体とする北部(アマゾン地方)では、この傾向が一層甚だしいからであると説明している。

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