日本、2001年も最大の支援国に

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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  • 国別労働トピック:2001年1月

日本政府は2000年10月18日、東京で開催されたインドネシア支援国会議(CGI)において、インドネシア政府に対して、2001年度財政予算支援として48億米ドル、技術支援として5億3000万米ドルを提供することを発表した。日本は最大の支援国となる。日本政府は、今回の会合で、「短期支援」と「中期支援」の2種類の支援を約束した。行政「短期支援」では、2001年度の財政支援と無償資金協力と技術協力を、「中期支援」では、かんがい設備や水利開発、貧困削減や人的資本への資金融資を行う予定である。同日、ジャカルタの日本大使館において担当外交官は、日本は緊急の支援を要するプロジェクトに対して、長期的な視野にたった支援をしていくことを明らかにした。

援助に関する様々な団体の考えを理解することを目的として開催されたこの会合には、インドネシア政府代表、日本、アメリカ、オーストラリア、オランダ、ドイツ、イタリア、カナダの各政府代表、EU、IMF、アジア開発銀行(ADB)、イスラム開発銀行(IDB)などが参加した。また、インドネシアの開発に関する国際NGOフォーラム(INFID)といった主要なインドネシア国内5つのNGOの代表も、この2日間の会議に出席した。

リザル調整相とプリジャディ蔵相、およびカッサン世界銀行東アジア・太平洋地域担当副総裁は、同日、世銀からの5億3000万米ドルの融資受け入れを表明し、技術支援のための無償資金援助やインドネシアの NGO(非政府組織)への支援に役立てられることになった。

このCGI融資の85%以上が、世界銀行、アジア開発銀行、日本政府からの資金となる。

リザル調整相は会議後のインタビューで、国際的な支援がインドネシアの経済危機の状況からの回復と、2001年からの経済成長に大きく貢献するだろうと述べ、この会議によって強力な支援とパートナーシップが得られ、意見の交換ができたことに満足していると語った。

しかし、このような多額の融資の受け入れは、債務額を増やすのみとの有識者の批判も上がっている。

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