社会保障制度への新規加入、7月に倍増
7月の社会保障制度新規加入労働者数は、6月の7万7337人のほぼ倍近い14万7792人であった。社会保障担当次官のヘラルド・カンプス氏によれば、1986年以来この数値を上回るケースは昨年だけである。7月末時点の全加入者数は、1527万4812人となっている。また、女性の加入者増(1.31%)が男性(0.79%)を上回った。
1999年の7月からの1年間で増えた加入者数は65万8859人で、一方今年に入ってからの加入増はすでに69万6486人(+4.8%)となっている。
社会保障制度への加入者数は、雇用状況を知るための指標の一つとなっているが、スペインでは、特に近年、専門家や政治家の間で信憑性の高い数値として注目されている。確かに、制度改革や技術上の大きな改善によって、過去に見られたようなデータの誤謬はなくなり、加入状況についても、常に最新情報が入手できるようになっている。
7月のデータを見ると、雇用が相変わらず増加傾向にあるものの、昨年と比べると雇用増のスピードがやや落ちてきていることがわかる。
その意味においては、1993年~94年から始まった労働市場改革で雇用創出には大きくはずみがついたが、その効果はすでに終わりつつあり、現時点では経済成長に応じた雇用増が見られるようになっているといえよう。いずれにせよ、より詳しい分析は、労働力調査の結果を待たねばならない。
2000年11月 スペインの記事一覧
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