ゼネラル・モーターズの新工場、世界有数の低コストを標榜

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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  • 国別労働トピック:2000年10月

ゼネラル・モーターズが、約6億ドルかけてブラジル南端のリオグランデ・ド・スール州に7月に落成させた新工場は、GMの世界の工場の中でも最も近代的な設備を有し、17の部品納入企業が工場敷地内で同時に生産して、ジャスト・イン・タイム方式を徹底させ、世界一の低コストと高生産性を記録することになっているが、労組側は、低給料がこれを支えていると主張している。

ブラジルに最近進出した自動車企業は、最高でも労働者1人当たり年間60台の生産を目標にしている。既存の企業は25~30台であるが、GM工場は2交代制で操業すると、1人当たり年間100台生産するうえに、労働者の給料はサンパウロ首都圏の約半分で契約しており、これが世界有数の低コスト達成を支えているとして、労組側は、将来の労働運動展開の布石を準備している。

FIATがサンパウロ市から550km 離れたミナス州の首都圏に建設した工場も、平均給料は、サンパウロ首都圏の約半分となっている。

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