高学歴でも低収入の女性労働者

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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  • 国別労働トピック:2000年9月

国家社会経済開発銀行のエコノミストたちの研究によると、女性の給料は男性に比べて、部門、企業規模、担当部署、公式非公式労働市場に関係なく低い。しかし、平均学歴は女性の方が高い。通常は、女性の給料が低い理由として学歴の低いことが挙げられるが、これとは反対の現象になっている。

平均して女性の給料が低いことの理由としては、非公式就労が多いことと、家事手伝い就労が多いことがあげられる。しかし、すべての条件下で女性の給料は低くなっている。例えば工業の場合、大学卒の女性で、最低給料の10倍以上の給料取得者は57.2%だが、男性は80.8%。商業ではこの率が女性はわずか20.4%、男性は50.5%となっており、研究者は、男女差別以外に説明がつかないと指摘している。

公立学校についての資料によると、中等科卒業者のうち大学へ進学する率は、女性26.6%、男性20.1%である。工業就労人口の女性は4.9%が大卒であるが、男性は4.6%で、女性の学歴の高さを証明している。

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