空港労働者、公務員の地位を求めてストライキ

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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  • 国別労働トピック:2000年6月

2000年3月20日から23日までのスカルノハッタ国際空港において、乗客荷物サービスを行っているPTガプタ・アンカサの社員約100人が、公務員と同等の地位を求めて抗議活動を行った。

PT ガプタ・アンカサは、国営ガルーダ航空と空港の管理会社であるPTアンカサ・プラとの民間合弁企業として設立され、チェックインや搭乗手続といったガルーダ航空の業務を請け負っている。

1998年のルピア暴落でガルーダ航空の業績が悪化した際に、ガルーダ航空は企業リストラの一環として1600人の従業員をPTガプタ・アンカサに異動させた。その際、ガルーダ航空側は、異動させられた従業員もガルーダ航空の職員と全く同じ水準の待遇を得られると公約した。しかし、ガルーダ航空の職員の方が給与も高く、ボーナスも2倍支給されていたとして、ガプタ・アンカサの職員は公約が守られていないと主張している。

このような背景からストライキを起こしたPTガプタ・アンカサの職員は、会社側に公務員としての地位とガルーダ航空への再配置を要求して、空港の各地で座り込みの抗議活動を行った。

ストライキの行われた期間には1日平均60本のガルーダ航空の便が発着する予定であり、外国人の乗客も多い便であることから、ストライキによる業務の滞りがイメージの低下につながるのではないかと懸念されていたが、飛行機の運行には支障はなかった。

最終的には、空港管理会社側とPTガプタ・アンカサとの職員で会合が開かれ、抗議活動をした職員は、会社側の規則を守り、ストライキを起こさないようにとの合意書にサインをし、活動は収束した。

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