社会保障制度の赤字98億レアル

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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  • 国別労働トピック:2000年4月

国家社会保障院は1999年に98億レアル(2000年2月2日現在1ドル=1.79レアル・原文のまま)の赤字を出した。IMFと協定した117億レアル赤字よりも低く抑えた。収入486億レアルに、支出は586億レアルとなり、不足は国庫から充当した。これには1997年以来保障院が累積している60億レアルの負債と、15億レアルの保障制度援助支出は加えていない。保障院は2000年になるとGDPの3~3.5%成長により、雇用が増加し、給料調整が起こって、即時に収入増加につながると楽観している。また非合法就労取り締まりも強化する。就労人口の50%以上が登録しない労働者であると公式データに表示されていながら、その非合法を取り締まる能力がなく、登録しない労働力は毎年増加している。正式雇用にかかる負担金を軽減して、正式雇用を増加させようとする案はあるが、実際は保障院の赤字対策として、企業に負担金を増加させる安易な手段に流れている。

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