チームスターズ労組、ユニオン・パシフィック社でスト

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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  • 国別労働トピック:2000年1月

チームスターズ労組は、概ね組織化されていないトラック運送業者の中で最大手の一つであるオーバーナイト運輸会社に対して長い間警告していた全米規模のストを1999年10月24日に開始、その翌日には166カ所あるオーバーナイト社発着所のうちの約40カ所に広がった。同労組組合員は各発着所でピケを行っており、今後はピケを行う発着所を増やす予定である。

オーバーナイト社は、大鉄道会社ユニオン・パシフィック社のトラック輸送部門で、同社はチームスターズ労組と5年間対立している。同労組は、22カ所のオーバーナイト発着所で代表選挙に勝ち、労使交渉当事者として認定されている。しかし、これらの場所で、これまでにオーバーナイト社と労働協約を結んだチームスターズ労組は1つもない。同労組は、同社の不当労働行為を批判するためにストを呼びかけたが、同社は不当労働行為の事実はないとしている。

同社広報によれば、スト後も大部分の同社従業員が働いており、社内従業員の配置換えや、外部の会社からの代替労働者提供を受け、10月25日時点でストが同社の輸送に与えた影響は「無視できる」軽微なものにとどまっている。一方、チームスターズ労組は、他社の従業員に対してもピケに参加するよう勧誘している他、組合員が同社のトラックを追跡しオーバーナイト社の顧客の近くにストライキ中であることを知らせる看板を立てている。

同社とチームスターズとの間の争点は、同社の年金基金の管理と、チームスター労組のワーク・ルールの実施である。オーバーナイト社は、組織化されたトラック運送業者にほとんど遜色ない水準の賃金を支払っているため、賃金は主要争点になっていない。

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