政府財政案、労働市場関連費を大幅削減

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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  • 国別労働トピック:1999年11月

シュレーダー政権は8月25日、緊縮財政を標榜するアイヘル蔵相、リースター労相を中心に策定された財政案を閣議決定した。この財政案は、財政再建、税制改革等を骨子としている。

財政再建の面では、大幅な財政支出の削減が予定され、2000年度は1999年300億マルク削減し、その後の2001年から2003年に、さらに年間約500億マルクを削減する予定である。

財政支出の削減と関連して、年金支給額の抑制がはかられ、そのため与党内部の反対をも押し切って、支給額の引き上げ幅を2000年と2001年に限り、賃金上昇率ではなくインフレ率に連動させることが決定された。なお年金保険料率は、現行の19.5%から、2000年度は19.1%に引き下げられ、これによって被保険者の負担は合計30億マルク減り、これと連動する国庫による補助金負担も6億マルク削減されるが、不足分は税制改革による他の財源で補われることになる。

また、労働市場関連の連邦支出は、2000年度には1999年度の433億マルクから85億マルク削減され、348億マルクになる。その後の年度ではさらに削減され、2003年度には223億マルクになる予定である。

この他、連邦支出の削減で目立つのは失業扶助に対する支出であり、1999年度の280億マルクに対して、2000年度は220億マルクになる。また、連邦雇用庁に対する補助金も、11億5000万マルク削減されて、98億5000万マルクになる。

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