国民党議員グループ、政府に産休の拡大を求める

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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  • 国別労働トピック:1999年5月

保守系の与党国民党は右派色を弱める中道路線を打ち出しているが、特に労働関連政策でそれが顕著である。既にパートタイム雇用や終身雇用の規制をめぐって労組側と一定の合意に達しているが、今回は産休の拡大という新しい方向を見せている。

若年層および成人の中の最も若い層では期限付き雇用が圧倒的に多く、妊娠は働く女性にとって事実上解雇を意味する。その意味で労働市場の現状では、女性が子供を持とうという気になりにくいとも言えよう。その結果、出生率は出産年齢にある女性1人に対し1.2人と世界最低水準である。国民党の提案は、妊娠中の女性や子供を持つ女性に対する職場での差別解消を通じて、低い出生率の問題解決につなげようというものである。

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