個別研究:平成15年度

1 雇用失業動向に関する研究テーマ

研究テーマ名 趣旨・内容

失業者の属性と再就職経路に関する研究

失業者の実態調査を行い、その属性によって再就職経路にどのような違いがあるのかについて分析し、失業者の早期再就職に向けた政策の参考とする。

失業者の実態に関する追跡調査

失業者の実態について3年間の追跡調査を行い、パネルデータとして分析することにより、一層的確な失業対策の企画立案の参考にする。

構造的・摩擦的失業の増加に関する研究

構造的・摩擦的失業について理論的な整理を行うとともに、その計測を行い、雇用政策の基礎となる失業情勢理解の参考とする。

外国人労働者問題の現状把握と今後の対応に関する研究

最近における外国人労働者の現状を把握し、今後における外国人労働者をめぐる政策検討の参考とする。

2 若年者就業問題に関する研究テーマ

研究テーマ名 趣旨・内容

学校から職業への移行促進のための諸外国の政策に関する研究

ドイツ及びアメリカにおける移行促進策を調査研究し、若年就業促進施策の参考とする。

若者の職業への移行の実態と移行支援のあり方に関する調査研究

特に職業への移行が困難な層を中心にその実態の把握を通じてその要因を析出し、残された層に対する施策の在り方検討の参考にする。

若年者にとっての「魅力ある仕事、職場」に関する研究

HRMチェックリストを使用して、若年者にとって魅力ある仕事、魅力ある職場とは何かについて事例研究を行い、若年者対策の参考にする。

3 中高年齢者雇用問題に関する研究テーマ

研究テーマ名 趣旨・内容

中高年長期失業者の構造に関する研究

失業者の実態調査を行い、失業が長期化する要因を分析し、長期失業者の減少に向けた政策の参考とする。

労働市場の将来展望と中高年齢者の活躍の場について

労働市場の将来展望を踏まえて、今後における中高年齢者の職域や活躍の場のについて研究し、中高年齢者就業促進に向けた政策の参考にする。

4 産業動向と雇用・労働に関する研究テーマ

研究テーマ名 趣旨・内容

産業空洞化の国際比較に関する研究

アメリカ、ドイツにおける自国産業の海外展開(空洞化)に際しての議論や経験を整理し、我が国における空洞化に対する施策検討の参考にする。

自動車産業の雇用・労働に関する研究

豪・米・独・韓・日の共同研究にための国内研究。グローバリゼーション等の中での自動車産業における人事戦略等を調査研究する。

長時間労働の実態とその雇用・生産性に及ぼす影響に関する研究

雇用構造等の変化を背景に一方において長時間労働が増大しているが、その実態と雇用や生産性に及ぼす影響を分析し、労働時間管理に関する政策の立案の参考とする。

ITとディーセントワークに関する研究

ITが労働分野に普及するに際して、これを質量両面が整備された就業機会(ディーセントワーク)の拡大に結びつけていくための方策を検討する。アジア地域研究機関ネットワーク共同研究の統一テーマ。

5 人的資源管理、雇用制度、能力開発に関する研究テーマ

研究テーマ名 趣旨・内容

「雇用重視」型社会についての研究

雇用を重視するとはどういうことかから検討し、そうした社会実現に向けた政策検討の参考にする。

コーポレート・ユニバーシティに関する調査研究

米国におけるコーポレートユニバーシティについてその制度・実態を調査しつつ、我が国における企業内教育訓練の在り方について研究し、能力開発政策の参考にする。

職業訓練の就職行動に及ぼす影響に関する研究

職業訓練受講修了生のフォローアップ調査を行い、職業訓練が就職行動にどのような影響を与えたの検証し、能力開発施策の推進の参考にする。

特別法に基づく企業組織再編に伴う労働関係上の諸問題に関する研究

改正会社更生法、改正産業活力再生特別措置法、株式会社産業再生機構法といった特別法の枠組みの中で行われる営業譲渡等の企業組織再編に伴う労働関係上の実態を把握し、問題点等を明らかにする。

企業のコンプライアンスと雇用に関する研究−障害者雇用を例として−

企業のコンプライアンス(法令遵守)の視点から人的資源管理を研究し、雇用政策の企画の参考にする。その際、近年米国を中心に議論のさかんな障害者雇用の視点を例としてアプローチする。

韓国におけるコーポレートガバナンスの変化と労使関係への影響

コーポレートガバナンスの変化の激しい韓国の実態を調査し、我が国へのインプリケーションを探る。

6 キャリア分析、職業指導、職業相談に関する研究テーマ

研究テーマ名 趣旨・内容
キャリア発達課題とキャリア教育のあり方に関する調査研究

若年期のキャリア発達について、学校教育とも連携をとりながら企業が果たすべき役割について研究し、若年者対策の参考にする。

「職業レヂィネステスト」の改訂に関する研究

前回の改訂以後P5年を経過したことと、若年者の就職問題への対応もあって、大幅な改訂見直し作業を実施する。

「適性診断システム:キャリア・インサイト」の改訂に関する研究

ハローワークを始め各方面で活用され、好評を得ている「キャリア・インサイト2000」について、より適格性が高く、また使い勝手のよいものに改良を行う。

若年者職業ガイダンス実施者に対する支援に関する研究

近年ニーズの高い若年者を対象とした職業ガイダンスについて、それを実施する者を支援するためのガイドツールを開発する

若年者向け職業情報OHBYの改訂に関する研究

高等学校を中心に広く活用され、好評を得ている「OHBY]について、インターネット化を始めとするより適格性が高く、また、使い勝手のよいものに改訂を進める。

職業紹介・指導関係行政における知的資産の整理、再評価、活用に関する研究

職業紹介・指導に関して、職業安定機関等に蓄積され継承されている各種の知的資産について整理するとともに、今日の視点から再評価を行いつつその活用のあり方を研究し、職業安定行政推進の参考にする。

7 個別労働政策に関する諸外国の制度・実態に関する研究テーマ

研究テーマ名 趣旨・内容
諸外国の集団的労使紛争解決制度とその実態に関する研究

我が国の集団的労使関係制度を再検討する際の参考とするため、欧州主要国及び米国を中心に制度と実態を調査し、分析する。

諸外国の有期労働契約に関する制度及び実態に関する研究

今後における労働契約法制の検討の参考とするため、欧州主要国を中心に制度と実態を調査し、分析する。

諸外国におけるITを中心とした在宅ワークの実態に関する研究

今後における在宅就業関係制度整備の検討の参考とするため、欧州主要国を中心に制度と実態を調査し、分析する。

イギリスにおける能力開発を担う指導者の要請及び資格に関する調査研究

能力開発を実施し、それを担う人材の育成やその資格に関する制度や実態について調査し、分析する。まず、イギリスから始める。

ロシアにおける労働政策と労使関係に関する研究

資本主義化以降のロシアにおける労働政策及び労使関係について基礎的な研究を行い、今後に予想される日露間の経済交流の活性化に向けて労働政策面からの対応を検討する参考とする。

諸外国における男女間の賃金格差に関する研究

 

その他、国際ワークショップのための研究、予備的研究として、10テーマ程度の研究を実施している。