人材派遣会社に雇用される労働者数が対前年比で急増
アメリカ人材派遣協会(The American Staffing Association;ASA)は11月22日、今年9月までの一年間に人材派遣会社に雇用された労働者の延べ人数が前年比で24.9%増となったと発表した。
これらの労働者は人材派遣会社に雇用され、未熟練労働者、季節労働者、欠勤者の穴埋め、特別なプロジェクト要員として顧客に派遣されるものと定義される。派遣期間がまちまちなため、労働者数は一日あたりの延べ人数で表される。
2009年第3四半期には一日当たり204万5000人だったが、10年第3四半期に51万人増加して255万5000人となった。この数字は、過去最高を記録した08年の268万9000人に次ぐものである。特に10年第2四半期から第3四半期の伸び率は1990年代の年間伸び率に匹敵したとする。
ASA会長は雇用の柔軟化によって生産性向上を求める企業指向に合致したものと指摘する一方で、このような労働者の多くが人材派遣会社から訓練機会をほとんど与えられておらず、スキルレベルが低いままになっているとの批判もある。
参考
- Osterman, Paul,(2008) Improving the quality of low-wage work: The current Amerivan experience, International Labor Review, Vol.147
- Stadding Agency Employment Rose Nearly 25 Percent Over Year, ASA Says, Daily Labor Report, Nov.22, 2010
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