2006年10月の失業率は7.3%で、前年同月から若干改善

カテゴリー:雇用・失業問題統計

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  • 国別労働トピック:2007年1月

国家統計局(NSO)が2006年12月15日に発表した労動力調査結果によると、2006年10月末現在の失業率は7.3%で、前年同月の7.4%より僅かに低下した。失業者数は262万1000人。労働力人口が前年同月から31万2000人(0.9%)増加したのに対し、失業者数は2000人(0.08%)の増加にとどまった。主にサービス業を中心におよそ30万人の雇用創出があり、失業率の改善に繋がったとしている。

就業者数を業種別にみると、サービス業が1612万6000人で全体の約5割(48.6%)を占め、次いで農林水産業が1216万4000人(36.5%)、工業が489万5000人(14.7%)となっている。前年同月比では、サービス業が30万5000人(1.9%)、工業が1万2000人(0.2%)増加し、農林水産業は7000人減少している。

一方、失業者262万1000人の男女比は、男性64.3%、女性35.7%となっている。15~24歳の失業者は全体の約半分(49.5%)を占め、依然として若年層の失業の多さが目立つ。特に、15~24歳の男性の失業者が全体の29.1%で最多となっている。

アロヨ大統領の公約は、「任期満了の2010年まで、毎年150万人の雇用を創出する」こと。しかし、この目標はまだ達成できていない。フィリピンでは、積極的に労働者を海外へ送り出す政策のもと、OFW(海外フィリピン人労働者)数だけでなく彼らからの送金額も年々増加している。しかし、国内の雇用創出についてはかなり厳しい状況にあるといえる。

労働統計(新基準)
  2006年10月 7月 4月 1月 2005年10月
15歳以上の総人口(千人) 55989 55875 55393 55246 54799
労働力人口(千人) 35806 36165 35954 35224 35494
労働力率(%) 64.0 64.7 64.9 63.8 64.8
就業者数(千人) 33185 33257 33024 32384 32875
就業率(%) 92.7 92.0 91.8 91.9 92.6
失業者数(千人) 2621 2908 2930 2840 2619
失業率(%) 7.3 8.0 8.2 8.1 7.4
不完全就業者数(千人) 6761 7823 8401 6895 6962
不完全就業率(%) 20.4 23.5 25.4 21.3 21.2

出所:国家統計局

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