エストニア/国際競争力ランキングで中東欧トップの20位に

カテゴリー:雇用・失業問題

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  • 国別労働トピック:2006年6月

スイスの国際経営開発研究所(IMD)が、5月11日に発表した世界61カ国・地域を対象とする国際競争力総合ランキングで、エストニア共和国が前年の26位から上昇し、中東欧トップの20位にランクされた。

同調査によるランク上位国及び東欧諸国のランク状況は次のとおり。

米国 1位
香港 2位
シンガポール 3位




エストニア 20位




チェコ 31位
スロバキア 39位
ハンガリー 41位
スロベニア 45位
ブルガリア 47位
ルーマニア 57位
ポーランド 58位
クロアチア 59位

IMDの国際競争力ランキングでは、対象国・地域の「経済情勢」、「政府の効率性」、「経済の効率性」及び「インフラ整備」の4分野にそれぞれ下位項目を設定、計312に上るクライテリア(評価規準)をもとに総合評価し国別のランクを決めている。

エストニアは、4分野すべてについて前年のランクを上回ったが、特に「政府の効率性」が11位、「経済情勢」が12位と上位にランクされる一方、「経済の効率性」は22位、「インフラ整備」は35位となっている。雇用及び労働市場の分野についてみると、「雇用」が33位、「労働市場」が36位にランクされている。

評価の指標となった各クライテリアでみると、その上位にランクされた主なものは、次のとおり。

対内直接投資(フロー・GDP比)(1位)、女性の労働力率(1位)、経営者報酬(2位)、実質経済成長率(3位)、短期金利(3位)、投資優遇策(4位)、中等教育の教師一人に対する生徒数(6位)、銀行業務(7位)、起業家精神(8位)など。

一方、下位にランクされた主なもの次のとおり。

熟練労働者(60位)、資格技術者(59位)、製品輸出額(59位)、コンピュータ利用(58位)、サービス輸出額(57位)、外国人労働者の受け入れ(56位)、健康衛生(56位)、海外への直接投資(ストック)(55位)、労働コスト(54位)など。

労働分野の競争力でみると、エストニアは、女性の労働力率、経営者報酬が高い評価を得ている一方、熟練労働者や技術者の不足、高い労働コスト、外国人労働者受け入れ規制などが低い評価となった。

出所

  • 国際経営開発研究所(IMD:International Institute for Management Development)

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