正規労働者の”弾力的な就労”を促進、非正規労働者の増加を抑制

カテゴリー:非正規雇用多様な働き方

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  • 国別労働トピック:2006年10月

韓国政府は、正規労働者に「弾力的な就労」を認める新たな施策の導入を発表した。早ければ2007年初からの開始を予定している。その内容は、正規労働者に一定条件の下でパートタイム就労を認めるというもので、正規労働者が心身の状況や子供の養育、大学院等への就学などのためフルタイムの就労が難しくなる場合についてパートタイム就労を認めることとしている。「正規労働者としての身分が保障された上で弾力的な就労ができるため、正規労働者の非正規化に抑制効果がある。」と韓国労働部の担当官は述べる。

また、3歳以下の子を持つ正規労働者に対してもパートタイム就労を認めることとしており、労働時間の半分又は4分の1を短縮することで仕事をしながら育児時間を確保しやすくするねらいである。労働部は「出産や育児のため職業キャリアが中断されがちな、仕事を持つ母親に対する職業と育児の両立支援となるもの」としている。なお、政府はこうした弾力的な就労制度を普及させるための助成金や税優遇などの措置を予定している。

労働部はまた、非正規労働者の権利及び労働条件向上を図るための以下の施策も併せて発表した。

  • 非正規労働者が多く就労する零細企業(従業員5人以下)に退職金の支給を促す。
  • 就労条件の不規則性から労災保険の適用除外となっている家庭教師やゴルフキャディー等の労働者に労災保険を適用する。
  • 職場で職業訓練が十分受けられない中小企業の非正規労働者に対し、一定の訓練プログラムが受講できるよう支援策を導入する。非正規労働者に5年間300万ウォンまで使える「訓練費用カード」が付与される計画である。ただし、利用できるのは指定された訓練施設における訓練コースに限るものとしている。

出所

  • Korea Times

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