ハンガリーにルノー、日産自動車が共同部品センターを新設

カテゴリー:雇用・失業問題

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  • 国別労働トピック:2005年8月

ルノー、日産自動車の両社は2005年6月、共同の部品物流センターをハンガリーのギョール市に開設したことを明らかにした。6月15日付けブダペスト・サン紙などが報じた。

ブダペストの北西120キロメートルに位置するこの共同センターには1300万ユーロが投資され、有限会社ハンガリアン・アライアンス・ロジスティクスとしてルノー社により所有・運営される予定である。敷地面積は1万9000平方メートルで、うちルノー向けが1万2300平方キロメートル、日産自動車向けが6700平方キロメートルである。

中東欧におけるルノー、日産両社の新車販売台数は、2004年には12万5000台。新センターでは両社が共同開発してきた新しい情報システムによって、ハンガリーのほかオーストリア、チェコ、スロバキア、スロベニアの周辺各国へ部品配送を行う。また、日本、オーストラリア、南米、南アフリカなどの遠距離地域にも部品を流通させる。

ハンガリーに新センターを設置した理由は「コストと配送時間の最適化」にある、とルノー・グループの部品・付属品部門の統括責任者であるべルナール・キャンビエ氏はサン紙に語った。また日産自動車グループ常務の遠藤淳一氏は、新センターの開設が欧州市場の開拓のために極めて重要だと延べ、その運営にはハンガリーの熟練労働力が重要であることに言及した。

新センターの開設に先立ち、両社がオーストリアに設置していた同様の共同施設2カ所が閉鎖された。新センターの開設によって、保管・物流コストを15%まで低減させることを両社は期待している。

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