ハンガリー政府調査:労働組合の加入率は17%

カテゴリー:労使関係

中欧・東欧の記事一覧

  • 国別労働トピック:2005年11月

ハンガリー中央統計局は2004年第2四半期に係る労働力調査の一環として、労働時間制度や労働組合をテーマとする調査を行った(注1)。その結果によれば、職場に労働組合があると答えた労働者の割合は全体の33%であった。この割合は3年前に行われた同趣旨の調査と比べてやや低下している。

労働組合の結成率を産業別にみると、特に低いのは製造業、農業、建設業、小売業、ホテル・ケイタリング業及び不動産サービス業であった。

組合の結成率を職種別にみると、ホワイトカラー職では44%であったが、ブルーカラー職では24%と低かった。また都会では村に比べて割合が高く、首都(34%)、都市部(38%)に対して村部では26%であった。

労働組合に加入している労働者の割合は17%で、その2人に1人は40~54歳の中年層であった。30歳以下の若年層では組合加入率は8%と低かった。男女別には、女性(18%)の方が男性(15%)よりもやや高かった。

産業別には、労働組合の結成率が低い産業では加入率も低く、いずれも10%未満であった。加入率が高いのは鉱業、水供給業、運輸・倉庫・郵便・通信業、公的機関及び教育・医療業であった。

職種別には、ホワイトカラーの方がブルーカラーよりも高く、その割合は22%であった。

一方、労働組合と雇用主との間で締結する団体協約があると回答した労働者は、全体の25%であった。労働組合の加入率が高い産業ではその割合は高く、いずれも40%を超えていた。労働者の59%が団体協約は賃金に直接的な影響力があると考えていたが、影響力はないという回答も28%を占めていた。

労働組合に加入している労働者の割合(産業別)(%
  加入率
農業 10.1
鉱業 37.6
製造業・電気・ガス 14.6
水供給 31.5
建設 3.8
小売り 5.3
ホテル・ケイタリング 4.1
運輸・倉庫・郵便・通信 34.3
金融サービス 12.3
小売りその他の事業サービス 5.5
公的機関・防衛・社会保障 26.1
教育 29.4
医療 26.3
その他のサービス 14.1
16.9

資料:ハンガリー中央統計局

関連情報